借金はしていなくても、「常にお金がない状態」から抜け出したいものです。
今回は私が金融会社に勤めていたときに「借金返済にこぎつけた顧客に共通していた納得のポイント」を紹介したいと思います。
常識的なことばかりですが、ムダな浪費を抑える方法やお金が貯まる方法に結びつくヒントがたくさんあるので、ぜひ再確認しながら最後までご覧ください。
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目次
1. 借入金額を明確にした
一体いくら収入があって借金があるのか、わかっていないという元顧客が多かったです。
常にお金がない状態だという人も、収入と支出をハッキリと計算してみましょう。
たとえば手取りで20万円もらっている場合、そこから毎月必ず必要な家賃や食費といった生活費を引くと、手元に残る金額が出てきます。
この手元に残る金額から急な出費用に1万円ほど除外し、残った金額からいくら貯金できて、いくら自由に使えるのかを考えてみてください。
借入のある人は、毎月いくらぐらいずつなら返済にあてられるかを考えます。
返済できる金額よりも月々の返済額のほうが多い人は、借金返済のためにあらたな借金をしないよう、早めに分割支払いの相談をしたり、法的手段を考えたりするのがおすすめです。
借金の金額が増えすぎて首が回らなくなって分割支払いをした元顧客もたくさんいましたが、その時期が早いか遅いかで、その後の生活も大きく違っていました。
家族や友人など大切な人を巻き込む前に収入と支出をハッキリさせ、収入の範囲で生活できるように改善策を考えることが大切です。
たとえば家賃やスマホ代の削減、転職や副業なども視野に入れて考えてみてください。
2. 1日の行動を明確にした
という元顧客に多かったです。
いつもあせっている様子の人もいれば、全体的にダラダラと過ごして時間の余裕がなくなっているという人もいました。
近いうちにやらなくてはいけないことをメモしていき、前日や当日にメモしたうちのどれを消化するのかピックアップして書いておきます。
たとえば、AスーパーとB銀行、C歯医者に行くとして、「A→B→C」と回るよりも「A→C→B」と回ったほうがスムーズなら、前日までに歯医者の予約が必要です。
その日に思いつきで行動していると、予約が取れずに別日になってしまったり、予約時間の都合で回る順番を変更して、ムダな時間や交通費がかかったりするケースがあります。
そういう小さな積み重ねが、借金につながっているケースは少なくないようです。
いつも時間がないとボヤいていた元顧客に、1日の行動を明確にするよう伝え、実践したところ少し時間に余裕ができたとのことでした。
そのため振込は手数料が安い時間帯に済ませたり、用事で回る場所の順番を考えたりすることで、ムダなガソリン代や時間が節約できるようになったそうです。
継続できた元顧客は少なかったですが、改善を続けた元顧客のほとんどが返済もスムーズになって完済していました。
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3. 転職先や副業を探した
借金返済にこぎつけた元顧客の多くが、転職したり副業をしたりして収入を増やしていました。
節約したりムダな出費を防いだりすることも大切ですが、収入を増やすことも大切です。
「借入金額を明確にした」の項目にもつながりますが、手元に残る範囲で生活や貯金が難しい場合には、収入を増やすことに目を向けると解決できることもあります。
副業する場合は、最初に無理をして続かないケースや労力に見合わない報酬といったケースも多いので、無理のない範囲からはじめてみてください。
転職は思い切りが必要になりますし、転職してすぐに後悔するといったケースも少なくないようですので、まずは副業で対処できないか検討してみましょう。
4. ムダなものを明確にした
ムダなものを明確にしたあと、借金の返済がスムーズになったという元顧客もいました。
自分自身がお金をかけているものにムダなものがないか、紙に書き出してみるのがおすすめの方法です。
たとえば、
・ 体型が変わって着られない服
などがあれば、解約したり売却したりして処分します。
解約や処分したものをリスト化しておき、契約や買い物をするときに振り返ると、ムダな契約や買い物が抑えやすくなるようです。
元顧客がムダなものをリスト化した結果、平均で月2万ほどムダな出費をしていたことが判明しました。
その2万円を返済に回したところ、月々の生活がラクになったそうで、時間はかかったものの返済にこぎつけています。
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5. 今後の見通しを立てた
今後、どのような生活を送っていきたいか計画を立て、
を考えてみてください。
返済にこぎつけた元顧客たちから聞いた話によると、「借金を返済して普通の生活を送りたい」と考え、現状のままでは無理だと悟って思いつく限りの方法を書き出したそうです。
紙に書き出すことで、
・ 家賃の安いところへ引っ越したり、
・ スマホを格安SIMに変更したり、
・ ムダなサブスクを解約したり
と、ムダや改善点が見えてきたと言います。
ムダや改善点に気づくことで、どのように処理したり改善したりすればいいのかが見えてくるので、ぜひやってみてください。
いろいろなカードローンやキャッシングなどについて保証人を付けたり土地や建物を担保に入れ、低金利の金融機関で借金をまとめて返済をした人もいます。
こちらは、最後の最期がどうなったかはわかりませんが、高い金利を支払い続けるよりは、あきらかに返済がラクになり返済しやすくなるでしょう。
借金をしていない人は、この方法で月々手元に残るお金を増やし、ぜひ貯金に回してください。
原因を見つけて正しく対処しよう
「常にお金がない状態」が続いている人は、必ず何か原因があるはずです。
収入より支出が多い場合には副業をはじめたり固定費を見直すことで改善されるケースもありますし、ムダなものを解約したり売却したりする方法もあります。
今回紹介したことはどれも常識的なことですが、実際に借金返済までこぎつけた元顧客たちのリアル体験ですので、ぜひ実践してみてください。(執筆者:山内 良子)