遠方に住んでいる両親が心配だけど、住み慣れている家を離れたくないと言われて困っている、というご家族におすすめしたい施設があります。
小規模多機能型居宅介護という事業所兼施設で、
・ 通い(デイサービス)
・ 訪問(ヘルパー)
が1つの施設で利用できてしまう便利なサービスです。
24時間365日の在宅生活を支える、注目の在宅介護サービスです。
メリットと費用を知って、ぜひ今後の選択肢に入れてください。
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目次
小規模多機能型居宅介護のメリット・デメリットは?
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「小規模多機能」とは3つの介護サービスが1つになり、小規模という名前の通り利用者の登録人数は29名以下です。
つまり、定員が29名以下と決まっています。
・ デイサービスは15名以下の受け入れで、
・ ショートステイは9名以下の受け入れと
人数が設定されています。
また、訪問介護も同じ施設で行っていますので、ある日はデイサービスの職員だった人が、ホームヘルパーで来てくれるということにもなります。
小規模多機能居宅介護のメリット
少人数の受け入れなので、大人数の施設で落ち着けない人は過ごしやすいです。
デイサービス、ショートステイを利用する時も、職員は利用者の状況把握がすでにできているので、改めてデイサービス、ショートステイの職員に状況を説明する必要がありません。
また、1つの事業所で3つのサービスを同時に受けられるので、契約が1回で済むというメリットもあります。
小規模多機能居宅介護のデメリットは?
小規模多機能は3つのサービスが合体しているので、仮にホームヘルパーだけ違うところに変えたいというのはできません。
ケアマネージャーは小規模多機能専属のケアマネージャーなので、事業所を変えたいという場合は、ケアマネージャーごと変える必要があります。
介護保険負担額の料金が定額制なので、使用頻度が少ないと個別にデイサービス・ショートステイを使うよりも、割高になる場合があるので注意が必要です。
小規模多機能の気になる費用は?
介護費用については、
この3つの料金がかかります。
介護保険負担額は他の介護保険サービスと同じように、要支援・要介護度によって変わります。
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この介護保険負担額は月額制の料金なので、何回ショートステイ・デイサービス・ホームヘルパーを使っても、この金額は変わりません。
サービス加算の費用は、施設によって設定がさまざまですので、加算費用は1度施設に問い合わせをすると、より費用が明確になります。
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小規模多機能ホームの1か月あたりの費用の目安です。
料金は地域差がありますが、2万円~10万円程で費用を見積もっておくと安心です。
サービス加算・居室代・食費が使った分だけかかりますが、施設によって決まっていますので、ある程度目安がつき計算がしやすいといえます。
どんな人が利用するべきか?
小規模多機能は料金が定額制のため、使う回数が少ないと損をしてしまうなど利用が難しいと思いがちですが、このサービスを利用してほしいのは次のような方々です。
1. 一人暮らしの高齢者
住み慣れた家を離れたくない!という理由で高齢者の1人暮らしが増えています。
ホームヘルパーに、身の回りの援助・介護を依頼できます。
ショートステイ・デイサービスの業務も兼ねているので、施設を利用した時に顔なじみの職員がいて、さみしさも和らぎます。
2. 認知症の方
認知症の方は、環境の変化に敏感です。
小規模多機能ホームでは、デイサービス・ショートステイ・ホームヘルパーは、すべて顔見知りの職員が来るので、人間関係によるストレスを軽減できます。
3. 仕事が忙しいご家族
「仕事が忙しい時期は何時に帰られるかわからない」と言ったご家族でも、小規模多機能型介護は便利に活用できます。
デイサービスに預かってもらい、そのままショートステイで夜を過ごすことも可能です。
※ショートステイのご利用は、事前に申し込みが必要です。
あてはまることが1つでもあれば、小規模多機能型居宅介護の検討をおすすめします。
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小規模多機能型居宅介護は在宅介護に必要なサービスを凝縮
小規模多機能型居宅介護は、在宅で介護を行うために理想形とも呼べる介護サービスです。
必要な介護サービスを、必要な時に、必要な形で、同じ顔ぶれの職員が支援していくことは、ご本人はもちろんご家族の負担も大きく軽減できます。
平成18年度に創設された新しいサービスですのでまだ数は少ないですが、ご家族のニーズにあえばとても便利な介護サービスです。
上手に利用して、介護負担も減らして介護費用もお得に利用しましょう。(執筆者:現役老人ホーム施設長 佐々木 政子)