貯めたマイルの使い道として最もお得なのが、特典航空券です。
1マイルの価値を2円以上に高められる、錬金術のようなものです。
ただし、この特典航空券にも改悪の手が及びました。
JAL国内線特典航空券の必要マイル数が引き上げ
≪画像元：JAL≫
7月11日発券分より、JAL国内線特典航空券の必要マイル数が引き上げられました。
JAL国内線特典航空券には、発着地の距離に応じて、A（短距離路線）～G（長距離路線）の7つのゾーンが設定されています。
また、基本マイルで空席がなくても、追加マイルで便に空席があれば予約可能な「特典航空券PLUS」も、引き上げ対象です。
今回引き上げ対象となったのは、普通席・クラスJの特典航空券PLUSの上限マイルと、ファーストクラスの基本マイル・特典航空券PLUSの上限マイルです。
以下で、変更前後の必要マイル数を、ゾーン別に紹介しましょう。
ただし、ゾーンによってはクラスJやファーストクラスが設定されていない路線もあります。
Aゾーン（沖縄～久米島など）
大阪～高知、札幌～奥尻、沖縄～久米島などが対象路線です。
普通席の基本マイルは4,000マイル・クラスJの基本マイルは5,000マイルです。
このゾーンの路線にファーストクラスの設定はありません。
特典航空券PLUS利用時の必要マイル数が、以下の通り引き上げられました。
・普通席：1万5,500マイル → 1万8,500マイル
・クラスJ：1万6,000マイル → 1万9,500マイル
Bゾーン（大阪～松山など）
東京～山形、札幌～釧路、大阪～松山、沖縄～奄美大島などが対象路線です。
普通席の基本マイルは5,000マイル・クラスJの基本マイルは6,000マイルです。
このゾーンの路線にもファーストクラスの設定はありません。
特典航空券PLUS利用時の必要マイル数が、以下の通り引き上げられました。
・ 普通席：1万8,500マイル → 2万2,500マイル
・ クラスJ：1万9,500マイル → 2万3,000マイル
Cゾーン（東京～大阪など）
札幌～秋田、東京～大阪、名古屋～出雲、大阪～福岡、沖縄～石垣などが対象路線です。
普通席の基本マイルは6,000マイル・クラスJの基本マイルは7,000マイルです。
東京～大阪便で、ファーストクラスが設定されています。
普通席・クラスJの特典航空券PLUSと、ファーストクラスの基本マイル・特典航空券PLUSが、以下の通り引き上げられました。
・ 普通席：1万9,500マイル → 2万3,500マイル
・ クラスJ：2万マイル → 2万4,000マイル
・ ファースト（基本マイル）：1万2,500マイル → 1万4,500マイル
・ ファースト（PLUS利用時）：2万3,000マイル → 2万7,000マイル
Dゾーン（沖縄～与那国など）
札幌～仙台、東京～大分、名古屋～青森、大阪～屋久島、沖縄～与那国などが対象路線です。
普通席の基本マイルは7,000マイル・クラスJの基本マイルは8,500マイルです。
東京～広島便で、ファーストクラスが設定されています。
普通席・クラスJの特典航空券PLUSと、ファーストクラスの基本マイル・特典航空券PLUSが、以下の通り引き上げられました。
・ 普通席：2万6,000マイル → 3万1,000マイル
・ クラスJ：2万7,500マイル → 3万2,500マイル
・ ファースト（基本マイル）：1万5,000マイル → 1万8,000マイル
・ ファースト（PLUS利用時）：2万9,500マイル → 3万4,000マイル
Eゾーン（東京～札幌など）
札幌～徳島、東京～札幌、名古屋～釧路、大阪～沖縄、沖縄～岡山などが対象路線です。
普通席の基本マイルは8,000マイル・クラスJの基本マイルは9,500マイルです。
東京～福岡、大阪～沖縄便などで、ファーストクラスが設定されています。
普通席・クラスJの特典航空券PLUSと、ファーストクラスの基本マイル・特典航空券PLUSが、以下の通り引き上げられました。
・ 普通席：3万3,000マイル → 3万9,500マイル
・ クラスJ：3万4,500マイル → 4万1,000マイル
・ ファースト（基本マイル）：1万6,000マイル → 2万マイル
・ ファースト（PLUS利用時）：3万5,500マイル → 4万1,000マイル
Fゾーン（東京～沖縄など）
札幌～広島、東京～沖縄、大阪～石垣、福岡～札幌、沖縄～小松などが対象路線です。
普通席の基本マイルは9,000マイル・クラスJの基本マイルは1万1,000マイルです。
東京～沖縄便で、ファーストクラスが設定されています。
普通席・クラスJの特典航空券PLUSと、ファーストクラスの基本マイル・特典航空券PLUSが、以下の通り引き上げられました。
・ 普通席：3万7,500マイル → 4万4,500マイル
・ クラスJ：3万9,000マイル → 4万6,500マイル
・ ファースト（基本マイル）：1万8,000マイル → 2万2,000マイル
・ ファースト（PLUS利用時）：3万7,000マイル → 4万4,000マイル
Gゾーン（東京～石垣など）
東京～久米島・宮古・石垣、名古屋～宮古・石垣が対象路線です。
普通席の基本マイルは1万マイル・クラスJの基本マイルは1万3,000マイルです。
東京～石垣便で、ファーストクラスが設定されています。
普通席・クラスJの特典航空券PLUSと、ファーストクラスの基本マイル・特典航空券PLUSが、以下の通り引き上げられました。
・ 普通席：4万2,000マイル → 5万1,500マイル
・ クラスJ：4万4,000マイル → 5万3,500マイル
・ ファースト（基本マイル）：2万マイル → 2万4,000マイル
・ ファースト（PLUS利用時）：4万9,500マイル → 6万マイル
「乗り継ぎ旅程」の必要マイル数も引き上げ
≪画像元：JAL≫
直行旅程だけでなく、特定の路線（2または3区間）を同日中かつ6時間以内に乗り継ぐ場合に利用できるのが、「乗り継ぎ旅程」です。
単純に2または3区間をそれぞれマイルで特典航空券交換するより、乗り継ぎ旅程にした方がお得になります。
例えば「札幌～東京～沖縄」という旅程を、それぞれ特典航空券に交換すると1万7,000マイル（基本マイル）必要ですが、乗り継ぎ旅程では1万マイルしかかかりません。、
しかし乗り継ぎ旅程に関しても、普通席・クラスJの特典航空券PLUSの上限マイルと、ファーストクラスの基本マイル・特典航空券PLUSの上限マイルが引き上げられました。
札幌～東京～沖縄という乗り継ぎ旅程の場合、以下のように引き上げられました。
・ 普通席：5万1,500マイル → 5万4,500マイル
・ クラスJ：5万4,500マイル → 5万7,500マイル
・ ファースト（基本マイル）：2万2,000マイル → 2万6,000マイル
・ ファースト（PLUS利用時）：5万5,000マイル → 6万5,000マイル
必要マイル引き上げに負けない！ 国内線特典航空券をお得にゲットする方法を紹介
特典航空券に必要なマイルが引き上げられるのは、どうしようもありません。
「どこかにマイル」というサービスもありますが、目当ての場所には行けません。
そんな逆風でも、国内線特典航空券をお得にゲットする方法を紹介しましょう。
「JALカードnavi」を使い半分のマイルで交換
≪画像元：JAL≫
18歳以上30歳未満の学生限定「JALカードnavi」なら、国内線特典航空券を基本マイル数の50%で交換できます。
搭乗日の360日前の午前0時～搭乗日前日に、JAL Webサイトから予約してください（電話予約は不可）。
対象クラスは普通席とクラスJで乗り継ぎ旅程も予約可能ですが、ファーストクラスは予約できません。
東京～沖縄を例に挙げると、通常は9,000マイル必要なところ、JALカードnavi会員なら4,500マイルで交換できます。
「タイムセール」を狙いお得に交換
≪画像元：JAL≫
学生でない人は、不定期ながら「JAL国内線特典航空券タイムセール」が開催されています。
直近では、2024年6月25日～6月26日に実施されました（対象搭乗期間2024年8月20日～9月30日）。
基本マイルより片道最大2,000マイル引きです。
東京（羽田・成田）～名古屋（中部）、東京（成田）～大阪（伊丹）は対象外でした。
対象席は普通席のみ、クラスJとファーストクラスは予約できません。
東京～沖縄を例に挙げると、通常は9,000マイル必要なところ、タイムセール期間中なら7,000マイルで交換できます。
元手となるJALマイルを増やす
≪画像元：JAL≫
学生でもなくタイムセールを待てない人は、元手となるJALマイルを増やすのも手です。
JAL便を利用したりJALカードでショッピングしたりするのもいいですが、余計な出費になります。
支出を抑えつつJALマイルを増やすなら、他のポイントからの交換です。
7月1日～7月31日の期間中、Pontaポイント→マイルへの交換を申し込むと、ポイント交換レートが20%アップします。
通常は100Pontaポイント → 50マイルのところ、キャンペーン期間中は100Pontaポイント → 60マイルです。
基本マイルで搭乗するか乗り継ぎ旅程にするか
今回の改悪では、特にクラスJの改悪度合いが目立ちます。
また、長距離区間になるほど改悪が目立ちます。
長距離路線なら乗り継ぎ旅程の方が、マイル増は抑え気味です。
基本マイルで搭乗できるなら、普通席・クラスJは影響ないので、時期をずらすなどするといいでしょう。
