確定申告手続きは面倒ですが、e-Taxを利用すれば自宅に居ながら確定申告書を作成・提出できます。
e-Taxは国が積極的に推進しており、利便性は年々良くなっていますので、今回はe-Taxの特徴と、令和7年1月以降のe-Taxの改善点について解説します。
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e-Taxの改善点(1):スマホでも確定申告書を作成しやすくなる
会社員など、寄附金控除や医療費控除のみを申告する方については、スマホでも申告書を作成するのは比較的容易です。
令和6年分の確定申告は令和7年1月から行うことになりますが、確定申告書等作成コーナーの画面は、令和7年1月からスマホでも操作しやすい画面に変更されます。
従来、確定申告書等作成コーナーにはスマホ用の操作画面が用意されていましたが、今後はパソコンとスマホで表示される画面のデザインが統一されます。
そのため、スマホで申告書を作成するのが難しかった場合でも、スムーズにパソコン操作に切り替えられます。
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画像元・詳細:令和6年分の確定申告はスマホとマイナポータル連携でさらに便利に!(国税庁)
e-Tax改善点(2):スマホ用電子証明書に対応
e-Taxで申告する場合、マイナンバーカードを読み取る手間がかかりましたが、令和7年1月からはスマホ用電子証明書を利用することにより、マイナンバーカードをスマホで読み取らなくても申告書の作成・e-Tax送信が可能になります。
「スマホ用電子証明書」はスマホ向けの公的個人認証サービスで、マイナポータルアプリを通じてスマホに電子証明書機能を搭載すれば、マイナンバーカードを用意しなくてもマイナンバーカードの機能を使えます。
e-Taxで申告する際には、利用者証明用電子証明書のパスワードを入力する手間も面倒でしたが、スマホの機種によっては生体認証機能等を利用できるようになるため、申告時にパスワードを探す作業が省けます。
申告前に1度e-Taxを触るだけで手続きがスムーズになる
筆者は、税務署に在籍していた十数年前からe-Taxに触れていますが、e-Taxの利便性は確実に向上しています。
しかし、初めて確定申告をする人にとっては、見慣れない画面を操作しながら申告書を作成することになるので、どうしても入力等のミスが発生しやすいです。
入力ミスで税金の還付額が減るのはもったいないですし、過少申告が税務署から指摘されれば、追加で税金を納めることになるので注意が必要です。
国税庁ホームページの確定申告書等作成コーナーは、例年1月中旬頃に最新版に更新されます。
申告前に1度触るだけでもミスが減りますので、令和6年分の確定申告でe-Taxの利用を検討されている方は、確定申告書等作成コーナーを触ってみてはいかがでしょうか。