
高齢者の食事の内容で、昨今重要視されているのがたんぱく質の摂取量です。
たんぱく質が不足すると、フレイルとサルコペニアの発症などのリスクが高くなると言われています。
高齢者は食が細くなることもあり、意識的にたんぱく質をとっていく必要があります。
今回は手軽に安価でたんぱく質をとる方法をお伝えしていきます。
1日3回の食事内容の見直し
たんぱく質の摂取量が少なくなると、筋肉量が減少します。
1度の食事で吸収できる量も限りがある為、3回の食事でバランスよくたんぱく質をとることが重要です。
バランスよくと言っても、旅館のような朝食やバイキングのような昼食や夕食を用意する必要はありません。
手間のかからない方法
朝食のトーストにチーズをのせる
たまごかけご飯
昼食や夕食に豆腐や魚の缶詰を1品足す
などで、食事のたんぱく質量を増やすことができます。
チーズや卵、豆腐は、スーパーだけでなくドラッグストアやコンビニでも売っているので手に入れやすいです。
缶詰は安く売られており長期保存ができます。豆腐も常温で長期保存できる商品もあります。
森永 絹とうふ 250g
長期保存できる商品は、体調不良時や災害時のローリングストックとしても便利です。
まずは、1日3回の食事にたんぱく質が取れる食品を1品プラスすることを意識してみて下さい。
食事量が少ない人はおやつにたんぱく質が豊富な食品をプラス
食事量を増やすことが難しい方は、おやつにたんぱく質が豊富な食品をとると良いでしょう。
おやつとして、ヨーグルトやコーヒーに牛乳や豆乳を入れるなどでも良い方法です。
しっかりとしたおやつが取れそうな時は、チーズやツナの入ったサンドイッチを食べるのもおすすめです。
最近は市販のお菓子や気軽につまめそうな食品でも、たんぱく質が豊富な物があります。
セブンイレブン『豆腐スイーツバーガトーショコラ』
¥3,800 (¥380 / 本)
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
身近にあるセブンイレブンの豆腐スイーツバーガトーショコラプロテインバーのほか、プロテインバーやスナック菓子もあります。
マルヤナギのおいしい蒸し豆『蒸し黒豆』
行きつけのスーパーや近くのコンビニなど、手に取りやすいところで、たんぱく質が豊富なおやつを是非探してみてください。

手軽にたんぱく質をとる上で注意すること
食事でたんぱく質を意識的にとる上で注意するポイントがあります。
おやつでたんぱく質を積極的にとることは良いことですが、カロリーをとりすぎると肥満につながりますので、注意が必要です。
おかずとしてたんぱく質が豊富な食品をプラスした際には、調味料の使用量も増えやすいので、食事全体で塩分、脂質がオーバーしないように、薄味であっさりとした調理方法を心掛けましょう。
たんぱく質も肉だけ豆類だけといったように1種類に偏らないように、いろいろな食品をとるのが大切です。
身体は、食べた物からできています。生活習慣病などは、食生活が乱れることで起こると言えます。
健康を維持する為にも、今まで見ていなかった食品の栄養成分表で、塩分や脂質、たんぱく質の量を確認する、食事が毎日同じメニューにならないようにすると言った、手軽に安価で始められることから、はじめてみてはいかがでしょうか。
参考資料:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書
簡単なひと工夫で食生活を変える
高齢者では、食事を家族に任せていたり、配食や外食、総菜に頼っている方がいます。
その場合、毎食たんぱく質を意識した食事内容にすることは難しいかもしれません。
家族が用意した食事や配食や総菜に卵や魚肉ソーセージなど取り入れやすいたんぱく質を自分で足してみる
外食時は栄養成分表などを見てたんぱく質の多いメニューを選ぶ
おやつでたんぱく質が豊富な食品をとる
飲み物で牛乳や豆乳をとる
などで、1日に必要なたんぱく質量に近づけることができます。
寒い冬の時期に元気に過ごせるようにカロリーや塩分などに注意しながら、積極的にたんぱく質をとるようにしていきましょう。