利用者数No.1レシピサービスのクックパッドは、「物価高と年末年始の食費に関する実態調査」を実施しました。
昨年から食費が増えたと回答した人は83.9%に上る一方で、12月31日(水)から1月3日(土)期間における年末年始の食費予算帯はほぼ横ばいという結果が明らかになりました。それでも約5人に1人(21.1%)がカニを諦める予定であることが分かりました。
食費増加も年末年始予算は据え置き
2025年10月の消費者物価指数(2020年基準=100)によると、食料全体は128.1(+28.1%)、魚介類は133.1(+33.1%)、穀類は152.2(+52.2%)と、食卓の基本食材が軒並み3から5割上昇しています。物価高が家計を直撃している状況です。

昨年から食費が増えたと回答する人が83.9%の中で、年末年始の食費予算帯はほぼ横ばいにとどまりました。「わからない」と回答した人を除く、予算を設定している人では「1万円から2万円未満」と回答する人が最も多く、2万円未満の予算を掲げる人は2025年は56.64%、2026年は57.04%と半数以上を占めています。

ほかの予算帯においても大きな変化はなく、物価高の影響があるにもかかわらず、多くの人々が年末年始における食費予算を削減せず、一定の水準を維持したい傾向があると考えられます。
高級食材を諦める傾向が顕著に
約5人に1人(21.1%)がカニを諦める予定です。背景には「予算不足」があります。物価高に合わせ年末年始の予算を増額せずに留めた結果、高価な食材を諦めざるを得ない状況です。
カニ21.1%、いくら18.3%、数の子12.1%が諦める食材の上位に。おせち料理の品目数も、15.2%が「減る」予定と回答しました。購入をやめるメニューは、栗きんとん36人、数の子35人、黒豆30人など、高価なメニューや手間がかかるメニューが上位に並びました。

2024年12月1週目と2025年12月1週目のクックパッドにおける検索データを比較すると、カニ、いくら、数の子といった豪華食材の検索が減少しています。これは、「カニを諦める21.1%」「いくらを諦める18.3%」「数の子を諦める12.1%」という予算削減の傾向と一致します。
「豪華に見える」「短時間」「子どもが喜ぶ」レシピにニーズ
年末年始の料理で知りたいレシピは、「短時間で作れるクリスマス料理」26.7%、「年末年始の作り置きレシピ」24.3%、「予算を抑えても豪華に見えるクリスマス料理」22.4%、「子どもが喜ぶ年末年始料理」20.6%、「短時間で作れるおせち料理」19.1%、「予算を抑えても豪華に見えるおせち料理」16.0%が上位となりました。

限られた予算の中で満足度を最大化しようとする意識がうかがえます。
クックパッド「物価高と年末年始の食費に関する実態調査」
今回の調査は、2025年11月に普段料理を作る人541名を対象にインターネット調査で実施されました。







