
新築の住宅を買うと、忘れた頃に不動産取得税の納税通知書が届きます。この税には住宅の価格から一定額を差し引く軽減があり、その入口が令和8年4月に広がりました。床面積の下限が原則40平方メートルに下がっています。自分が買った住戸が対象に入ったかどうか、図面で確かめておきましょう。
45平方メートルの新築マンションを選んだ30代女性
「単身用の広さだから、住宅の優遇は関係ないと思っていました」
都内で働く30代の女性は、45平方メートルほどの新築マンションを契約しました。以前に調べたときは、税金の軽減は50平方メートルからだと書かれていたといいます。自分の部屋はそこに届かないと分かり、それきり調べるのをやめていました。
その線引きは、いまは動いています。少し前に調べて覚えた数字のまま、自分は対象外だと思い込んでいる人は少なくありません。
下限は50平方メートルから原則40平方メートルへ
東京都主税局は、新築住宅の軽減について、取得した日で床面積の要件を分けて案内しています。

自分で住む住戸でも、下限が原則40平方メートルになりました。上限は変わりません。なお令和13年3月31日までの間、東京都の特別区の区域内にある特定都市再生緊急整備地域では、下限が50平方メートル以上に据え置かれる扱いがあります。対象地域では個別に確認が要ります。
数え方にも気をつけたいところがあります。東京都は、一戸建以外の住宅について、共用部分の床面積を専有部分の床面積の割合であん分したぶんも含めて判定すると案内しています。パンフレットに載っている専有面積だけを見て下限に届かないと決めると、取り違えることがあります。
差し引かれるのは、税額ではなく価格のほう
要件を満たすと、住宅の価格から1,200万円が控除されます。地方税法73条の14が定めるもので、認定長期優良住宅の場合は1,300万円です。住宅の価格が控除額より低いときは、その価格が限度になります。
ここでいう住宅の価格は、買った値段ではなく固定資産評価額です。差し引かれるのも税額ではなく、税額を計算するもとになる価格のほうです。一戸建以外の住宅では、独立した区画ごとに控除されます。1階が店舗という併用住宅では、住宅ではない部分から控除されることはありません。
動くのは、取得した日から30日
東京都は、不動産を取得した日から30日以内に、土地や家屋の所在地を所管する都税事務所などへ申告するよう案内しています。未登記の物件を取得した場合も申告が必要です。ただし取得の日から30日以内に登記を申請したときは、原則として申告は不要になります。
ただし軽減制度に該当し、軽減の申告を行う場合は、不動産取得税申告書に必要書類を添付して、所管の都税事務所などへ申告する必要があります。申告期限の起点は、東京都の案内では「取得した日」です。カレンダーに30日後の印をつけておきましょう。


