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今年も残るところ、あと1か月となり、今週は、男性でもコートを着用する方を散見されるようになりました。
さて、その今年、「相続」においては、「増税」となり、皆様もとても関心を持たれたようで、相談会や、直接の問合せ等で対応していても、一昔前と比較しても、よく勉強されているな……と思うことがしばしばありました。
相続税が増税されるなら、「節税対策を!」ということで、ご相談いただく方が多いわけですが、しかし、実のところ、あまり相談の割合は変わらないといった実情もあります。
相続を勉強すればするほど、多くの方は「民法」に触れるので、色々と知識がついてきて、やれ、遺言だ! やれ、遺留分だ! やれ寄与分だ! ……等とある意味エンドレスに続くわけですが、こういった「(遺産)分割対策」と呼ばれる、どのようにしたら、遺産分割で揉めないか(揉めにくいか)といった相談割合が、実は増えています。
そう、実は、相談件数は、昨年の倍以上の相談を頂いているわけですが、割合的には、この「分割対策」が若干増えています。
「節税対策」で見落としがちなモノ
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では、皆さんが気になる「節税対策」においては、何が見落とされがちなのか……。
節税というと、近年では、「結婚・子育て一括贈与」や「教育資金一括贈与」等においては、非課税枠が設けられたため、限度額までは、非課税なので、メリットがありますが、実は、困った問題等があります。
意外と多い相談が、お子さん世代に、すすめられ(懇願され?)教育資金一括贈与を利用したものの、各種手続を終えた後に、自身の余生の生活資金を確保していなかった相談者の方や、非課税枠、つまり、上限目一杯の金額を贈与しないといけないという勘違いがあったり……という方が非常に多く、これらは、既に手続きを終えているため、後戻りできない状況となります。
また、「節税対策」はシンプルに言えば、「評価」と「数(数量)」を減らすことにより、効果を得られるものです。
あえて地型の良い土地を売却して、地型の悪い土地を購入したりして、評価を落としたり……土地を所有していれば、地型が悪くなるように敷地利用の形態等を変えたり……等とされる方が多かったり、都心部でもないのに、借金をしてアパートやマンションを建築して、空室が埋まらなくて四苦八苦されたり……等、皆さん、結構、苦労が多いようです。
まず考えるべきこと
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私は、「節税対策」に限らず、「納税対策」や「分割対策」を含めた「相続対策」を行うのであれば、
まず、自身が、「余生で、どのように過ごしたいのか?」、「いつ頃までに、誰とどんなことをするのか?」、では、そのためには、「幾らの費用が掛かるのか?」をじっくり考えていただきます。
多くの方は、自身や先祖が築かれた財産をどのようにして、次世代に残していくのか……を考えますが、あくまで、今は、自身の財産であり、その財産は、自身のために使うのが、最も合理的であると考えています。
確かに、次世代の者達に、少しでも財産を残してあげたい……という親心等は理解できますが、そのために、自身の余生は二の次で良いわけが有りません。
相続のコンサルタントのような仕事をされている方や、税理士、弁護士、司法書士、行政書士、不動産屋さん、保険屋さんに、この話をすると、「何をキレイごとを……」と言われることがよくあります。
でも、この考えは非常に重要ですし、私が相談員として行っていた相続相談会に、奥様に無理矢理、連れて来られたご主人様等は、当初は全く聞く耳も持たなかったにもかかわらず、この考えをお伝えしたところ、さっきまで、「へ」の字に曲がっていた口も流暢にお話しいただける程、大きな変化が見られました。
もちろん、このお客様から、具体的な相続対策の提案、そして、その提案内容の実行を受託したのは、言うまでもありません。(執筆者:佐藤 雄樹)