40歳近い息子は、大学院の時に自分の判断で、日本学生支援機構から奨学金を借りていました。
就職してから月々1万3,000円を返済し続け、37歳で完済しました。
いまだに彼が独身なのは、奨学金の返済があったからではないかなどと思ってしまうのは考えすぎでしょうか。
目次
実家に届いた督促状
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関西から東京に就職した息子は、数年間住民票を実家に置いたままでした。
そのため、奨学金の返済が滞っているとの知らせが実家に届きました。
息子に連絡すると、「学生時代に使っていた通帳と給料振り込みの通帳が違っていたので、入金するのを忘れていた」とのことでした。
ところが、再度督促状が届き、そこには
と記載されていました。
「それって、ブラックリストのことよね」と自分で納得しながらも内心ドキドキして息子に連絡をすると、いたってのんきに
と言うのです。
たまたま、実家に住民票を置いていたから、ブラックリストに載ることは免れましたが、借金を借金とも思っていない若い人が案外多いようです。
奨学金の滞納でブラックリスト入り
3か月以上の奨学金の滞納者は、約33万人で滞納額は約896億円といわれています。
一度ブラックリストに登録されると、クレジットカードが作れなかったり、各種ローンが組めなかったりします。
奨学金の返済が滞る原因は、就職自体ができなかったり、就職したもののさまざまな事情で働くことができなくて払えない場合が多いようです。
「奨学金返還相談センター」に連絡
3か月滞納する前に、まず「奨学金返還相談センター」に連絡して相談することが先決です。
場合によっては支払いの猶予など対策をとることも可能です。
一番厄介なのは、息子のように奨学金の返済を甘く見ている人です。
奨学金は借りるときは甘いが、滞納すると厳しく人生のスタート時点からつまずいてしまいます。
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奨学金は借りないに越したことはない
学生時代は、月々1万数千円なんて就職したらラクに返せると思うようですが、いざ就職すると、一人暮らしは思いのほかお金がかかり、月々の返済が負担になってきます。
ひと昔前に比べて、大卒や院卒と高卒の収入の格差が少なくなっており、奨学金を返済し終わるまでは結婚を考えられないというのも実情です。
息子の場合は、奨学金の返済で婚期が遅れたとは言い切れませんが、データをみると奨学金を借りていた人の方が、結婚も遅れ、子どもの数も少なく、未婚率も高い結果が出ています。
大げさな言い方ですが、奨学金には拘束されます。
まとめ
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奨学金の返済につまずくと、思うように貯金もできず、いつまでも「借金」の2文字がついてまわります。
奨学金を借りたから婚期が遅れたとか、結婚ができなかったというのは言い過ぎですが、全ての借金は何らかの苦痛を伴うことは確かです。
奨学金を借りる時点で、返済年数や返済方法を親子でしっかりと話し合っておくことが大切です。(執筆者:志水 恵津子)