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金融業界に変化が起きている
株や債券、投資信託を販売して手数料を稼ぐ証券会社や銀行の営業で最近異変が起きています。
従来の支店や営業マンの評価は、顧客に金融商品を販売して購入時の手数料が評価の対象でした。
しかし、ここ2~3年、ストック管理型ビジネスが評価の対象になってきています。
ストック管理型ビジネスとは、投資信託の信託報酬のように、顧客が商品を保有している間に入ってくる手数料を重視する考え方です。
分かりやすく言うと、住宅ローンの金利収入のようなものです。
ランニング収益を重視すれば、株式市場が低迷しても安定的に収益を確保出来るといった考え方です。
ここでは、各社がストック管理型ビジネスの中心に置いている「ファンドラップ」について詳しく説明します。

ファンドラップとはどんなもの?
ファンドラップとは、数十種類の投資信託を組み合わせて運用するパッケージ商品の事です。
株や債券、不動産などはそれぞれ値動きが違うので、分散運用することによって安定的に資産を殖やしていこうというのが特徴です。
日本だけでなく、海外の先進国や新興国にも分散しているのも特徴です。
確かに投資するアセットや地域を分散すれば、安定的に運用出来ることは間違いないです。
運用期間中は、リバランスと言って値上がりしたものを売却して、値下りしているものを購入することをしているので、常にアセットのバランスは保たれます。
アセットのバランスが崩れてしまうと、分散運用の意味がなくなってしまうからです。
購入時の手数料がかからないファンドラップも多いので一見すると、とてもいい商品に見えます。
また
・「購入時の手数料が無料」
・「勝手にリバランスしてくれる」
という三大キラーワードがあるので金融機関の営業マンにとっても販売しやすい商品です。
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ファンドラップの問題点
しかし、ファンドラップには大きな問題があります。
それは購入者から見た場合、ランニングコスト(金融機関から見るとランニング収益)が高いことです。
一般的な、投資信託のランニングコストは年間1~1.5%ですが、ファンドラップのランニングコストは、年間3%前後かかります。
年間3%もランニングコストがかかっては、長期運用には適しません。
(10年持てば、なんと30%もかかるのです。)
また金融機関によっては、成功報酬と称して、四半期ごとに利益部分に対して10%前後手数料を取るところもあります。
分散運用の考え方は良いのですが、コストが高すぎるのです。
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ファンドラップでなくても分散運用は可能!
ファンドラップは、コストが高すぎて運用には適しませんが、分散運用の考え方はとてもいい考え方です。
わざわざパッケージ化されて、手数料の高いファンドラップを買うのではなく、自分でファンドラップを作ればいいのです。

具体的には
ことです。
インデックス型の投資信託とは、日経平均やNYダウのような指数に連動して値動きするものです。
ランニングコストは0.5%以下のものがほとんどです。
購入時の手数料もかからないものが多いです。
ご自身で、国内外の株や債券、不動産のインデックスファンドを数十本購入して月一回くらいリバランスすれば、それでファンドラップは出来上がります。
ぜひ資産運用の中心に置くことをおすすめします。(執筆者:渡辺 たけし)