リバランスとは、決定した資産配分が当初からズレてきた時に、当初の比率通りに戻す作業です。
例えば株式50%、現金50%といったポートフォリオを組んでいる場合、株式が上がり過ぎた場合は売却、下がり過ぎた時は購入をして半々の比率を保つことです。
※教科書的には現金ではなく債券ですが、金利低下により現金でコントロールする人が増えています。
こうすることによって、株式のリスクをコントロールしながら長期でのリターンを改善していくことができます。
しかし実際に下がり過ぎた株式を買ったり、上がり過ぎた株式を売ったり、というのは初心者には難しいこともあります。
参考を上げると、下記のような行為は難しかったのではないでしょうか。
・ 2019年のような株価暴騰時に株式を売却した
「言うは易し、行うは難し」です。
筆者は上記の株式50%、現金50%の比率を好んでいましたが、最近になって現金だけでなく債券を持つようになってきました。
債券を持ったことで「これは初心者がリバランスしやすいのではないか」と感じたので記事にしました。
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目次
投資初心者は株式と現金より【債券】を少し組み込むと良い
結論から申しますと、現金だけでリスクをコントロールするより、少しだけ債券を組み込む方がリバランスはしやすいです。
理由は現金で急落・暴落中の株式を買うのは怖いからです。
前述の通り、2018年の急落時に淡々と株式を買えた人は少ないでしょう。
底打ちしてから買い始めよう
そういった事を考える人が多いと思いますが、株価は思った通りいかないことが大半です。
当時のチャートを見てみると結果的には2018年の急落は買い場だったわけです。
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また、反対のこともあります。
こちらの方が投資初心者には難しいかもしれません。
買うのは難しいけど、売るのはもっと難しい
2019年は前年の急落があったこともあり、暴騰といって良い1年でした。
年初に日経平均を保有していた人は何もしていなくても15%以上の値上がりを享受できました。
反面、ポートフォリオは株価が急騰することで、リスク資産の割合が増えていたはずです。
こういった場合、上がった資産を売っておき、次の急落に備えておくためのポートフォリオですが、
もっとリスクを取ってもよいのでは
という気持ちが出てくるので、機械のようにリバランスをできた人は多くありません。
筆者がネットの情報を見ている分には「まだまだ上がるかもしれない」、「もう少し株式を買い増ししよう」という声が多かったように思います。
以上のようなことから、現金と株式のポートフォリオは非常に優れているのですが、実際の株価に合わせてリバランスをするのは難しいケースが多いです。
では、そこに現金だけでなく債券を入れてみるとどうでしょう。
個人の所感ですが、動きがとりやすくなるのでおすすめです。
現金よりも債券の方がリバランスをしやすい理由
現金だけよりも債券を使った方がリバランスをしやすい理由は、現金は無リスク資産という強みがあり過ぎることだと思っています。
大半の人がそうですが、投資をする原資は自分が働いて、欲しいものを我慢して用意した大切なお金です。
大切だからこそ「もし損をしたら」という気持ちが強くでます。
暴落時に投資をするのは難しいですが、株式より値動きの小さな債券をリバランスに用いると使いやすいです。
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債券は日々値動きをしているので、立派なリスク資産です。
現金の1部をこういった商品に充てて、株式が大きく動いた時に債券を売り買いしてバランスを取るということです。
株式が暴騰 → 株式を売って債券を購入
現金を債券に変えただけですが、株価の上下への対応が楽に感じるのではないでしょうか。
バランスファンドを使うのもアリ
これでも難しいと感じる方はバランスファンドを使うというのも1つの手です。
投資信託には株式と債券を一定比率で組み込んだ商品があります。
これでしたら、投資信託の中で自動的にリバランスをしてくれるので、初心者の方にはおすすめです。
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長期投資をしていく上で大切なこと
記事の内容をまとめます。
・ 反対に株価が暴騰している時に売るのも難しい
・ 現金でなく値動きのある債券をリバランス用に使うと株の売買もしやすい
・ 自分で売買するのが難しい場合はバランスファンドを使うの手
投資を初めて間もない頃は、株価の値動きにいっぱいいっぱいになりがちです。
実際に筆者もそうでした。
リバランスは上がり過ぎた資産を高値売り、下がり過ぎた資産を安く買うという効果があります。
長期投資をしていく上でしっかり身に着けたい技術です。
頭では分かっていても実際には難しいということが多いので、債券を保有すると対応がしやすいです。
現金と株式だけでなく資産の1部に債券を取り入れてみてはいかがでしょうか。(執筆者:松崎 正義)