4月から5月にかけて、スマホ決済の還元率に大きな動きが続出しています。
還元率が今まで通りだという気持ちでいると、思わぬ失敗をしてしまうかもしれません。
この記事では、そのようなことがないように主なスマホ決済の還元率に関する変更点を解説します。
目次
PayPay:4月より還元率が0.5%~1.5%に

4月1日より、PayPayでは「PayPayステップ」という還元プログラムを開始しています。
PayPay利用代金の支払いに「PayPay残高」を利用していた人は、以前は無条件で還元率1.5%でした。
しかし、PayPay残高を利用している人でも、4月1日以降は無条件では1.5%の還元を受けられません。
1.5%還元は正直難しい
PayPay残高・PayPayあと払い(一括のみ)・ヤフーカードを支払い方法に設定している人は、基本還元率を0.5%として、
→ +0.5%
・ 前月の利用金額10万円以上
→ +0.5%
となり、2つの条件をクリアしないと還元率1.5%とはなりません。
1.5%還元は難しいのですが、請求書支払いでもポイント還元を受けられるのは大きなメリットです。
LINE Pay:ポイント還元は「Visa LINE Payカード」保有者のみ

これまで、LINE Payでは「マイカラー」という還元プログラムを採用していました。
LINE Payの月間利用金額(コード支払い・LINE Payカードなど)に応じてポイント還元率が0.5%~2%に変動し、コード支払い・LINE PayカードなどのLINE Payサービスで還元を受けられるものです。
5月1日からは、「LINEポイントクラブ」が始まります。
6か月間に獲得したLINEポイント数に応じて、「Visa LINE Payカード」(基本還元率1%)の「チャージ&ペイ」(実質的な後払い)利用時の還元率が +0%~2%上乗せされるというものです。
コード決済・LINE Payカードはポイントの役に立てない
LINE Payのコード支払いやLINE Payカードでは、LINEポイントも貯まらず特典を受けることもできません。
同時に付与されるクーポン以外の特典を受けたいのであれば、「Visa LINE Payカード」が必須です。
コード決済を利用してもポイントが付かず、還元率アップの役にも立ちません。
LINE Payカード(プリカ)が切り捨てられる格好になったのは気の毒な気がします。
d払い:上乗せ還元の「dポイントスーパー還元プログラム」が変更

街のお店で0.5%、ネットのお店で1%というd払いの基本還元率は変わりません。
しかし、5月10日より、最大+7%上乗せして還元される「dポイントスーパー還元プログラム」が変更となります。
これまでのdポイントスーパー還元プログラムは、
+1%
・ dカードでのドコモのケータイ/ドコモ光利用料金の支払い設定:
+1%
・ いちおしパックの契約:
+1%
・ DAZN for docomo の契約:
+1%
・ Disney DELUXEの契約:
+1%
・ dマーケットの利用:
+2%
と、金額にかかわらずサービスの利用で還元率を上げられました。
金額クリアの条件はかなり厳しい
しかし、5月10日以降は
+1%
・ dポイントを貯めた回数:
+0.5%(50~99回)、+1%(100回以上)
・ dカードでのドコモのケータイ/ドコモ光利用料金の支払い設定:
+1%
・ ネットのお店での買い物:
+1%(2万円~4万9,999円)、+2%(5万円以上)
・ dカード請求額:
+1%(10万円~19万9,999円)、+2%(20万円以上)
となり、前月にどれだけ使ったか回数や金額をシビアにカウントされるようになります。
特にdカードの請求額・ネットでの買い物は+1%すら難しいのではないでしょうか。
au PAY:貯まるポイントが「WALLETポイント → Pontaポイント」に

5月1日より、au PAYを利用して貯まるポイントが「WALLETポイント→ Pontaポイント」に変更となります。
WALLETポイントは、
・ マツキヨポイントに交換
・ スターバックスカードにチャージ
などの使い道がありました。
5月1日以降に貯まるPontaポイントでは、
・ JALマイルに交換
・ dポイントに交換
・ 自治体ポイントに交換
など、より使い道が広がります。
全加盟店でポイント2倍
また、4月13日より、終了時期は未定ながら、au PAYの全加盟店でポイント2倍(還元率1%)です。
ローソンではポイント8倍(還元率4%)ですので、使いたくなります。
通常時はクレカ・電子マネーとの併用も
主なスマホ決済における、ここ最近の変更点を表でまとめました。

楽天ペイ・メルペイには、特に変更点はありません。
軒並み改悪ですが、au PAYだけは改善されているように思えます。
もっとも先日の還元キャンペーンがかなり不評だったので、その挽回に必死なのかもしれません。
主なスマホ決済は、通常還元率がクレジットカード並みになってきました。
キャンペーン時にのみ高還元のスマホ決済を積極的に使い、通常はクレカ・電子マネーなどと上手に使い分けするとよいことでしょう。(執筆者:角野 達仁)