新紙幣になってまだ1年が経過していませんが、もう新紙幣の偽札が摘発されました。特に、個人間取引・両替所・小規模店舗などでは、新札に慣れていないスキを突いた犯行が起きる可能性があります。偽札は、それが偽札だったと知らずに使用した場合でも刑事責任を問われる可能性があり、十分な注意が必要です。

■偽札が増えやすい背景
新紙幣の特徴
額面 | 表面の人物 | 特徴 |
---|---|---|
1万円 | 渋沢栄一 | ホログラムが動く「3D肖像」付き |
5千円 | 津田梅子 | 紫色を基調にした新デザイン |
千円 | 北里柴三郎 | 水色の紙面+高精度なすかし入り |
新デザインに慣れていない人が多く、偽物でも受け取ってしまう
フリマ・個人売買・地方の自販機などはチェックが甘くなりがち
一部海外業者が偽造紙幣を「おもちゃ紙幣」として販売している事例も
■ニセ札の見分け方:新紙幣でチェックすべき3つのポイント
① ホログラム(3D肖像)の動き
お札を傾けると、肖像の顔が左右に動いて見える特殊加工
偽物はホログラム風シールだけのことが多く、顔が動かない
特に1万円札の渋沢栄一のホログラムは、偽造防止の最先端技術。動くかどうかを必ず確認
② すかし(透かし模様)
紙を光にかざすと、人物の顔が薄く浮かび上がる
偽造紙幣ではこのすかしが不自然、または印刷で再現していることがある
すかし部分の紙質は独特で、コピーでは再現しづらい
③ 印刷の盛り上がり(凹凸)
本物の紙幣は、数字や人物に**わずかな凹凸(インクの厚み)**がある
偽物はツルツルしていて平坦なものが多い
指でなぞると、「ザラッ」とした触感があるのが本物
■こういうケースは要警戒!その他の注意事項

大量の新札で支払いを求められる(特に夜間・屋外)
両替所・屋台・イベント会場などで“釣り銭に新札”が使われる
ネットで「リアル紙幣風グッズ」として販売されているもの
一見して精巧でも、「おもちゃ用」「映画撮影用」として販売された偽物が流通するケースも。
中古品売買やイベント現場など、本人確認が甘い場所では特に注意が必要です。
■ニセ札は「知らずに使ってしまう」方がリスク
偽札を「使ってしまった」場合、刑事責任を問われる可能性もある
もし受け取ってしまったら、すぐに警察や銀行窓口へ届け出るのが原則
日本銀行は、新紙幣発行に合わせて啓発ポスターや動画、特設サイトを公開していますが、最終的には「受け取る側が正しく見分ける意識」が求められます。特に今後、キャッシュレスとの併用で「現金の扱いが減る=慣れない=だまされやすい」傾向が強まります。安心して新札を使うために、ぜひ今回のポイントを覚えておきましょう。