
金融庁が2026年度の税制改正において、少額から非課税で投資ができる優遇税制「NISA」の拡充を提案する予定です。現在18歳以上となっている「つみたて投資枠」の対象年齢を引き下げることを求めており、子ども世代への支援強化を目指しています。
物価高騰で高まる金融教育への関心
帝国データバンクの調査によると、今年7月には2,105品目の値上げが見込まれ、前年比5倍、平均15%の値上げとなる見通しです。こうした物価上昇による生活費負担増や将来の収入への不安から、子育て世帯の保護者からは「子どもにお金のことをしっかり学ばせたい」というニーズが高まっています。
一方で、実際に家庭内で金銭教育に取り組んでいる家庭はまだ少なく、「何から教えればいいかわからない」「家庭で教えるには限界がある」といった声も多く聞かれます。また、キャッシュレス化の進展により、子どもたちが現金に触れる機会が減少し、「お金を手に取って考える」体験が乏しくなっていることも大きな課題となっています。

体験型金融教育イベント開催決定
このような状況を受け、GOEN株式会社が運営する東京キッズ・マネー・スクールごえん校では、子ども向けの金融教育を提供するイベント「キッズ・マネー・スクール」の開催を決定しました。
職業体験をテーマにした年中~小学4年生向けのコンテンツ「おみせやさんごっこ」を、東大島文化センター(東京都江東区)で開催します。当プログラムは、子どもたちにお金の成り立ちや基本知識を楽しく学んでもらい、正しい金銭感覚を身につけるプログラムです。
自分たちで商品を用意し販売することを通じて、働くことの楽しさと大変さを知ってもらい、日頃働いている保護者の方へ感謝の気持ちも育みます。
子どもがワークショップに取り組んでいる間には、保護者向けのお金のセミナーも実施。おこづかい教育の考え方や、子どもの将来のためのお金の備え方など、「子ども×お金」をテーマにお伝えしています。
参加者から高い評価
イベントに参加した子どもからは「1円も大切なお金だってわかった」、「お父さんお母さんが働いてもらったお金をもっと大事に使おうと思った」、保護者の方からは「子どもにお金のことをどう教えていいのか分からなかったので、とても参考になった」「新学期からおこづかいを始めてみたい」と好評いただいています。
今後の展開
政府が2028年度末までに金融経済教育を受けた人の割合を、現状の7%から20%に増やす方針を固めるなど、日本の金融教育に対する需要は今後も増加し続けていくことが予測されます。
キッズ・マネー・スクールは子どもたちに楽しく体験しながらお金について学んでもらえるよう、コンテンツの拡大・拡充を進めます。また、より多くの子どもたちに参加してもらえるよう、全国各地での開催数の拡大に加え、開催機会の少ない地域に住む子どもたちにも学びの場を届けるため、オンライン開催の強化にも注力しています。
自宅からでも気軽に参加できる環境づくりを進めることで、地域差のない金融教育の提供を目指すとしています。
【イベント概要】
日時:2025年8月31日(日)①10:00~12:15 ②13:30~15:45
会場:東大島文化センター(東京都江東区大島8-33-9)