
お盆の帰省で親の変化に気づき、しばらく仕事を休むことを考え始める方がいます。まず気になるのが、休んでいる間の収入です。休んだ日の給与は、法律で支払いが義務づけられているわけではありません。ただし条件を満たせば、雇用保険から給付を受け取れます。介護で休む間のお金の支えと、申請の進め方を紹介します。
休んでいる間の給与を決めるのは就業規則
介護のために使える休みには、1日や時間の単位で細かく取る介護休暇と、まとまった期間を離れる介護休業の2つがあり、お金の扱いはこの2つで大きく違います。
まず共通しているのが、休んだ日の給与そのものです。育児・介護休業法が定めているのは休む権利で、その日の賃金を会社が払うことまでは求めていません。厚生労働省も、介護休暇の期間を有給とするか無給とするかは会社の規定によると説明しています。労働基準法のうえでも、休業や休暇の期間に賃金を支払うかどうかは就業規則に書くべき事項とされています。つまり最初に開くのは、法律ではなく勤務先の就業規則です。
介護休業には、休業開始時賃金日額ベースで67%相当の給付金がある
給与が止まっても、介護休業には雇用保険の介護休業給付金があります。額は原則として休業開始時賃金日額に支給日数を掛けた額の67%で、支給の限度は同じ家族について通算93日、3回までです。なおこの給付は介護休業を対象とするもので、介護休暇には使えません。
要件はいくつかあり、土台になるのが雇用保険の加入期間です。休業を始めた日の前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある完全月が12か月以上あることが求められます。これに届かない場合で、介護休業開始日が令和2年8月1日以降の方は、賃金の支払いの基礎になった時間数が80時間以上ある完全月を1か月として数えます。有期契約の方は、介護休業開始予定日から起算して93日を経過する日から6か月を経過する日までに、その労働契約(更新される場合は更新後のもの)が満了することが明らかでないことも必要です。

申請の窓口はハローワーク。動くのは原則として会社
手続きは休みに入る前ではなく、休業が終わってからです。1回の介護休業が終わったら、終了日の翌日から2か月を経過する日が属する月の末日までに、介護休業給付金支給申請書を、事業所を管轄するハローワークへ出します。
この申請は原則として事業主を経由して行い、会社は雇用保険被保険者休業開始時賃金月額証明書もあわせて提出します。事業主を通すことが難しい場合や、本人が希望する場合は、自分で申請することもできます。休業を申し出る段階で、給付金の手続きを会社がやってくれるのかを確かめておくと、あとの流れが読めます。
社会保険料は止まらない。休みに入る前に確かめておきたいこと
見落としやすいのが社会保険料です。健康保険と厚生年金保険には保険料が免除される仕組みがありますが、法律が定めているのは産前産後休業と育児休業等の期間で、介護休業はそこに入っていません。給与が無いあいだも負担は続きます。休みに入る前に、就業規則で給与の扱いを確かめ、雇用保険の加入期間が要件を満たすかを勤務先に聞いておきましょう。


