
荷造りが片づいても、役所の手続きは残ります。よく聞く「14日以内」は転入届と転居届の期限で、転出届は引っ越す前に出すもの。期限の数え方も届出先も制度ごとに違います。誰にでも必要な手続きと、加入している人だけの手続きを分けて押さえておけば、窓口で慌てずに済みます。
住民票の異動は、届出の種類で期限が違う
住民基本台帳法は、住所が変わったときの届出を3つに分けています。

日数の期限がつくのは転入届と転居届です。転出届の条文は「あらかじめ」としか書いておらず、引っ越す前に出すものと定められています。ここを14日と思い込むと順番が逆になります。
正当な理由なく届け出なかった場合は、5万円以下の過料と定められています。
マイナンバーカードを持っている人は14日以内に書き換える
住所はカードの券面に印字されているため、マイナンバーカードを持っている人は、引っ越したら書き換えが必要です。マイナンバーカード総合サイトは、記載内容に変更があったときは14日以内に市区町村へ届け出て内容を変更する必要がある、としています。
転入届や転居届と同じ窓口で続けて済ませられます。引っ越し先の役所へ行く日には、カードを持っている家族全員分を持っていきましょう。
加入している人だけに必要な、3つの届出
ここから先は、当てはまる人だけの手続きです。制度ごとに期限も届出先も違います。
国民健康保険に入っている人は、引っ越し先の市区町村へ届け出ます。国民健康保険法施行規則は、その区域内に住所を持つことになって資格を取得したときは14日以内に届書を提出する、と定めています。
国民年金の第1号被保険者は、日本年金機構が「マイナンバーと基礎年金番号が結びついている被保険者であれば、原則、届出は不要」としています。結びついていない人などは、市区町村へ変更届を出します。
児童手当を受けている人は、こども家庭庁が「転入した日(転出予定日)の翌日から15日以内に転入先の市区町村へ申請が必要です」と案内しています。ここだけ15日で、しかも翌日から数えます。
このほかにも使っている制度があれば、転入先の窓口でまとめて確認しておくと確実です。
転出届はマイナポータルからも出せる
デジタル庁によれば、2023年2月6日から、マイナポータルを通じて全ての市区町村でオンラインによる転出届の提出と、転入先への来庁予定の連絡ができるようになりました。これを使うと、転出元の市区町村へ足を運ぶのは原則不要になります。
ただし転入は別です。引っ越す人は転入先市区町村の異動届窓口へ行き、マイナンバーカードを提示して届け出ます。利用には、電子証明書が有効なマイナンバーカードなどが必要です。
窓口へ行く前に、自分に必要な届出を数える
役所の手続きは、誰にでも必要なもの(住民票の異動)と、持っている人は必要になるもの(マイナンバーカード)、加入している制度に応じて増えるもの(国民健康保険・国民年金・児童手当)に分かれます。期限は制度ごとに違い、児童手当だけが翌日から15日です。転出届をオンラインで先に済ませ、引っ越し先の窓口で残りをまとめて片づける順番にすれば、役所へ行くのは1回で足ります。転出届を窓口で出す場合は、転出元の市区町村への来庁も必要です。


