
貯金箱がずっしり重くなってきた500円玉貯金。いざ使う、預ける段階になって、レジで受け取りを渋られたり、銀行で料金を取られたりして戸惑う人は少なくありません。硬貨には法律で決まった「通用する枚数」があり、銀行に持ち込むときは、その銀行の料金表の枚数区分が効いてきます。出す前に知っておきたい線引きを、条文と料金表から確かめます。
店で使えるのは同じ硬貨で20枚まで、その先は店の判断
硬貨、つまり法律上の「貨幣」は、額面価格の20倍までを限度に法貨として通用します(通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律7条)。500円玉なら20枚、1万円分までが、相手に受け取りを求められる法律上の範囲です。
見落としやすいのが、21枚目からの扱いです。上限を超えた分は「受け取れない」のではなく、店が「受け取らなくてよい」だけです。財務省の案内も、20枚を超える支払いは相手方の了解が得られるなら妨げられないとしています。数え方は額面ごとで、500円玉が20枚あっても100円玉はまた別に20枚まで通用します。
一方、お札には枚数の上限がなく、日本銀行券は法貨として無制限に通用します(日本銀行法46条2項)。
銀行に入れるなら、枚数の区分と「窓口かATMか」で料金が決まる
口座に入れる場面で効いてくるのは、法律ではなく各銀行の料金表です。銀行ごとに枚数区分と料金が違い、同じ銀行でも窓口とATMで料金が分かれることがあります。
例としてゆうちょ銀行を見ると、2022年1月17日に窓口の硬貨取扱料金を導入し、2024年4月1日の改定で無料の枠を100枚までに広げています。窓口では101枚から料金がかかり、同時に複数件を出すと枚数は合算され、記念硬貨や汚れた硬貨も枚数に入ります。
窓口の無料枠が2024年4月1日に広がった後も、ゆうちょ銀行のATMでは硬貨の預け入れは1枚から料金がかかり、1回に預けられるのは100枚までです。回を分けても合算されず1回ごとに料金がかかるうえ、硬貨を扱えるのは平日の7時から18時までで、扱えない設置場所もあります。

料金をかけずに出し切るなら、枚数を分けるのが基本
店で使う分は、同じ額面で20枚までを一回の目安にし、それ以上はレジで先に枚数を伝えて了解を取ります。
銀行に入れる分は、無料の枠がある窓口を選び、枠に収まる枚数に分けて持ち込むのが基本です。ただし、1回ごとに料金がかかるATMでは分けるほど損になり、同時に複数件を出すと合算する窓口もあります。料金表は改定されるので、口座のある銀行の公式ページで窓口とATMの枚数区分を確かめておきましょう。
出口を決めてから貯めると迷わない
店で使うなら同じ額面で20枚までが法律の線、銀行に入れるなら枚数区分と窓口かATMかで料金が決まります。出口を先に決めておけば、貯金箱を開けてから慌てません。枚数を数え、口座のある銀行の料金表を見てから動きましょう。


