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オーストラリアのお弁当事情 日本の給食は誇れる文化

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オーストラリアのお弁当事情 日本の給食は誇れる文化

文部科学省によると平成18年の調査で月額の給食費は小学生でおよそ4000円だそうです。

単純に月に20日学校に行くとして、1日200円という計算になります。そう考えると驚きの安さです。

しかも、プロによって栄養バランスまで考えられているというのですから、共働きの親やシングルペアレントにとっては大きな味方と言えるでしょう。


給食がないオーストラリアからすると、栄養について子供にしっかり教育できるうえに、コスト面も素晴らしく、親の手間まで省けるのですから、羨ましい限りです。

毎日お弁当を持参しなければならないオーストラリアでは、日本人がびっくりするようなお弁当を持ってくる子供たちがいるようです。

オーストラリアの学校昼食の事情について紹介します。

お弁当の時間は1日2回以上

日本でも小さい子供は10時のおやつ、3時のおやつと、1日5回程度テーブルに座って食べる習慣があると思います。

オーストラリアでは就学してもその習慣は変わりません。朝のおやつはモーニングティー、午後のおやつはアフタヌーンティーとよばれて、ランチと合わせると2回以上の長い休憩時間が入るのが通常です。

学校によっては、朝ご飯を食べない子供を危惧してでしょうか、登校してすぐに、ブレインフードと称してフルーツなど簡単なものを食べる学校もあるようです。

わが子が通う学校は8時40分に始業のベルが鳴りますが、10時半にモーニングティーの休憩が入り、1時に遅めのランチ休憩で、3時に終業します。まだまだ胃袋が小さい子供にはとても適していると思います。

日本では多くは教室で昼食を食べることが多いですが、オーストラリアは基本、外で食べます。

大人が芝生でランチを食べているのをテレビや映画でよく見かけますが、欧米人にしてみれば子供の頃からの習慣のようなものなのでしょう(オーストラリアでは日差しが強いため必ず日陰ですが)。

とても開放的ではありますし、オンオフの切り替えには良いことに思いますが、椅子に座って手を合わせて「いただきまーす」という日本の習慣も素晴らしいです。

息子が通っていた幼稚園(オーストアラリアの教育機関のもの)では、おやつは外で、昼食は椅子に座って、必ず食べる前には手を洗うという、日本では当たり前ですが、こちらではとても珍しいスタイルをとっていてびっくりしたものです。

多文化のオーストラリアで給食は難しい


実際に日本の給食をこちらで取り入れようとした場合、コスト面以外にも難しい問題がたくさんあります。


まず、いろいろな宗教を信仰する人がいるという点です。

豚肉を食べてはいけない人、牛肉を食べてはいけない人、中にはベジタリアンという家族もあります。

アレルギーの問題もあります。オーストラリアはアレルギーを持つ子供が比較的に多いとされています。

子供が通う学校でも、ナッツ類は持ち込まないように言われていますし、低学年でシビアなアレルギーを持つ子供がいると、お弁当に入れる具材にも指示があることがあります。

現実に、子供が悪ふざけで投げたミルクがアレルギーのある子どもにかかり、湿疹がでたということが子供の通う学校でありました。

その点では、子供たち自身がよく教育されていて、お知らせが届かなくても、友人にアレルギーがあるから○○はお弁当に入れないでと言ったり、ママが○○入れたから今日は◇◇の横に座らなかったよ。などと話しています。このような状況では、給食なんて、難しいのかもしれません。

なんでも丸のまま、オージー風弁当!

リンゴ丸かじりなんていうのは欧米のテレビや映画でもよく見かけるように、オーストラリアでは普通にみられる光景です。

驚くのは丸かじりはリンゴだけではないことです。ニンジン丸ごと、キュウリ丸ごと、びっくりするのはキウイやミカンも皮ごと食べちゃう人がいることです。

よく皮に栄養がつまっていると言いますが、キウイやミカンとなると、お腹は大丈夫なのと日本人は心配してしまうものです。

丸ごとは生野菜やフルーツに限ったことではありません。缶詰や瓶詰を丸ごと持ってくる子供たちも多いそうです。

ツナの缶詰や豆類の缶詰なのでしょう。ゆがいていないパスタをバリバリということも普通です。


≪こんなお弁当も多い≫

お菓子を持ってくる子供たちを考えると、まだ栄養面を考えようとする姿勢は感じられますが、なんとも大胆だと驚きながら、我が家のお弁当も少しずつオージー化している今日この頃です。(執筆者:松下 歩)

《松下 歩》
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松下 歩

松下 歩

ワーキングホリデーでオーストラリアに渡ってから、オーストラリアに魅了される。長年の夢を叶えて移住を果たし、3人の子供を産み、子育て真っ最中。日本では看護師として病院に勤務し、シドニーでも看護助手として老人ホームで働いていていました。ブリスベンへの引っ越しを機に退職し、子育てに専念。現在はフリーランスとして新たな出発を始め、子育てや家事との両立を目指して働いています。 寄稿者にメッセージを送る

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