「安さ爆発」で財布はダメージを受ける
節約したい主婦が必ずやるのが、「同じ商品なら、少しでも安く買う」ことです。
確かに、値段の安いものは魅力的に映ります。
でも、この方法、少し気をつけたほうがいいかもしれません。

たとえば、100円のものを80円で買えたとして、その差額が積もり積もっても、労力の割に手もとにそれほどお金が残らない、なんてことが実際にあるからです。
さらにいうと、スーパーのチラシなどで目当ての商品が安いからと買いに行ったところ、必要のないものまで買っていたなんてことはよくあります。
その結果、食材を腐らせて、無駄にしてしまったというケースも少なくないでしょう。
極端な例ですが、以前「1円でも安く買う」ことに命をかけているカリスマ主婦に密着した、テレビの情報番組を見たことがあります。
夕方のタイムセールの目玉商品である1本50円の大根を求め、自宅からかなり離れたスーパーめがけて、猛スピードで自転車をこぐ姿は臨場感があってたいへん面白いものでした。
この女性はひたすら安い商品を求めて、1日に何十㎞も自転車を走らせるようなつわものだったのです。
しかし、普通の人がこんなことをしていたら体がもちません。
たとえば、年収400万円の人は、時給に直すとだいたい1時間1,500円になります。
片道15分かけて遠くのお店に行くのを考えると、高くても近くのお店を選ぶほうが30分、時間の節約になります。
30分を時給にすると、750円分にもなるからです。
この見方は、時間と労力に比べてお得かを見る基準になるでしょう。
また、遠くへ買い物に行って、もとをとるためにたくさん買い物をしてしまうのは、本末転倒です。
車で行けばガソリン代がかかることをお忘れなく。
節約額が大きいものだけ、安く買おう

こういったことは、なにも食料品に限った話ではありません。
バーゲンやセール、アウトレットでも同じことがいえるのです。
安くて思わず買ってしまったワンピースを、家に持ち帰って改めて全身鏡の前で見たところ、自分に全く似合っていなかったということが起こるのです。
結局、たんすの肥やしになったなんてことはよくある話です。
安さのインパクトというのは、一時的に人間の思考をまひさせる力があります。
ですので、ふだん冷静な人でさえ、こういったことが起こりうるのです。
ただし、安く買うことを全否定しているわけではありません。
テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの電化製品や海外旅行など、もともとの金額が大きいものが安くなるなら、かなりの節約になります。
その際は、量販店で買うのもいいですし、商品比較サイトで検討するのでもいいと思います。
要は、
なのです。
すべてのものを「1円でも安く買う」努力はやめましょう。