株式サヤ取りとは

株価の変動をチェックする

投資の手法にはいろいろなものがあり、手法によってリスクの大小もさまざまです。

多くの人が、できるだけリスクを抑えつつ、着実に利益を得たいと思っているものですが、そのような人にうってつけの手法の一つに「サヤ取り」があります。

サヤ取りとは、二つの対象の価格の差によって利益を得る手法です。

これは、株式によっても可能であり、株式をサヤ取りの対象とする場合、特に「株式サヤ取り」などと言います。

サヤ取りの基本については、当サイトの過去の記事「リスクを抑えた投資方法『サヤ取り』とは?」をご覧ください。

銘柄の選定が重要

株式に限らず、サヤ取りの最大の魅力はリスクが低いことにあります。

しかし、サヤ取りでリスクを抑え、なおかつ着実な利益を得るためには、何といってもサヤ取りを仕掛ける2つの銘柄を正しく選ぶことが欠かせません。

サヤ取りでは、サヤすなわち2銘柄の価格差が、できるだけ規則的に変動することが重要です。

もし、銘柄の選定を誤れば、思った通りにサヤが動かないことによって、

サヤの縮小を取ろうとしたものの、サヤが拡大してしまい損失を被る

(あるいはサヤの拡大を取ろうとしたものの、サヤが縮小してしまい損失を被る)

・サヤの動きがあまりにも小さく、わずかな利益しか得られない

といった失敗につながります。

そこで、サヤ取りで成功するためには、まずは銘柄の選定基準をしっかり押さえておくことが重要です。

サヤ取りの銘柄の条件

株式について教えます

株式サヤ取りで選ぶ2つの銘柄では、一方を「軸銘柄(サヤ取りの軸となる銘柄)」、もう一方を「脇銘柄(軸銘柄とのサヤが分かりやすい銘柄)」と言います。

最初に軸銘柄を決め、軸銘柄とのペアに向いていそうな脇銘柄を選んでいきます

軸銘柄・脇銘柄のいずれにおいても、以下の条件が欠かせません。

1. 貸借銘柄であること

銘柄選びの条件として絶対に欠かせないのが、貸借銘柄であることです。

サヤ取りでは、片方を買うと同時に、もう片方を空売りします

貸借銘柄でなければ空売りできないため、サヤ取りには使えません

2. おかしな値動きをしないこと

次に、安定してサヤ取りするためには、「突拍子もない値動きをしないこと」も重要です。

もし、何らかのきっかけで、それまでと大きく異なる値動きをしてしまえば、サヤも急変してしまい、サヤ取りが成り立たなくなってしまうためです。

このため、サヤ取りに用いる銘柄は、急激な変動を避けるためにも、

・ 業績が安定している銘柄

・ 出来高の多い中~大型株

を選ぶことが大切です。

3. 値動きにうねりがあるもの

最後に、値動きにうねりがあることも重要です。

うねりとは、株価が比較的大きな値幅で、上下運動を繰り返していることであり、うねりが規則正しいほどサヤ取りに向いています

サヤ取りの利益の源泉は、2銘柄の価格差にあります。

うねりが小さい銘柄を選んでしまうと、サヤの動きも小さくなってしまい、利益も少なくなってしまいます。

同業種は避ける

株式でやってはいけないこと

なお、上記の3つの条件を満たす銘柄でも、同業種の銘柄はサヤ取りに向いていません

確かに、同業種の銘柄は相関性が高く、どちらか一方だけがおかしな値動きをすることはほとんどないため、リスクも小さいです。

しかし、サヤもかなり小さくなるのが普通で、まとまった利益を得ることが難しくなります

したがって、サヤ取りで選ぶ銘柄は

上記の3つの条件に加えて、異業種を選ぶのが基本

です。

異業種間の銘柄で、互いにわかりやすいうねりを見せており、サヤの動きも分かりやすい銘柄を選ぶことで、安定した利益が得られるようになります。

以上が、株式サヤ取りの銘柄選定の条件です。

銘柄選びが全ての基本となるため、株式サヤ取りに興味がある人は、まずは本稿の条件に当てはまる銘柄を探すところから始めてみてください。(執筆者:兼山 艮)