新型コロナ禍が私たちの生活に及ぼす影響はまだ当分続きそうで、引き続き国や自治体は種々の交付や助成を行っています。

2020年8月に始まった「家賃支援給付金」もその1つで、個人事業主や法人が借りている事務所などの賃料を、国が一定の割合で給付してくれる制度となっています。

家賃支援給付金
≪画像元:家賃支援給付金

以前、持続化給付金の申請における注意点を記事にしました。

今回はさらに「家賃を払っている」証明が必要になるため、申請の不備が多くなっているようです。

実務での経験を交え、個人事業主が申請する際の注意点をまとめてみました。

家賃支援給付金の仕組み

収入が減っても家賃の負担が変わらずかかる個人事業主のために、借りている事務所の賃料を、月額37.5万円以下であればその2/3相当分が6か月分交付されるという制度です(37.5万円を超える分は別計算)。

原則として確定申告をしており、賃料の支払先と年間の賃料が申告書に明記されている個人が対象となっています。

共益費や水道代などは賃料に含まれていればまとめて対象になりますが、別計算であれば残念ながら対象外です。

一方仕事に使う車輛の駐車場を別途借りている場合は対象となりますが、別の契約として申請しなければなりません。

売上の減少は前年同月から50%以上、もしくは3か月間の平均額が前年の同期間から30%以上のどちらかを満たしていれば認められます。

キモは「賃貸契約」の証明

申請必要書類は(1) 「持続化給付金」申請書類+(2) 「賃貸契約証明書類」となります。

「持続化給付金」を申請して不備なく受給した人も、「賃貸契約証明書類」に苦労する場合が少なくないようです。

というのも、事務所の賃貸借契約は現在まで継続していることが条件です。

しかし、賃貸借契約は1~2年ごとに自動更新されるのが一般的です。

最初に作った契約書では「現在」の契約が証明できないからなのです。

もっとも、制度はそのような場合を想定し、さまざまなパターンで賃貸人と賃借人が「証明書」を書いて提出すれば賃貸の証明になるとしているのでご安心ください。

証明書で間違いやすいパターン

家賃支援給付金申請のミスに注意

最後に間違いやすいパターンを紹介します。

契約期間に「2020年3月31日」が含まれていない

参照:賃貸借契約等証明書(pdf)

上記の証明書に記入する「契約期間」が2020年3月31日を含んでいないケースが散見されるようです。

おそらく書類作成する賃貸人側の考え過ぎなのではないかと思います。

この書類は主に契約が現在に至るまで自動更新で継続していることを証明するものです。

必ず、例えば「2019年1月1日~2020年12月31日」のように2020年3月31日を含む期間を記入するようにしましょう。

賃貸人名義が変更している

長く事務所を借りていると、途中で家主が変わることもあり得ます。

その場合は下の書類を提出することになります。

賃貸借契約等証明書
≪画像元:家賃支援給付金(pdf)

例えば賃貸人自体は変わっていないが途中から対応を管理会社が行っているといった場合には、現在の家賃の振込先名義(もしくは領収書名義)がどうなっているかを確認しましょう。

賃貸人と家賃の支払先は一致している必要があります

つまり管理や対応を途中から別会社が行っていても、家賃の支払先が元の賃貸人のままであれば、賃貸人の変更はありません。ご注意ください。(執筆者:行政書士 橋本 玲子)