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自宅で安全に入浴ができる介護サービス3種 違いや特徴、料金も解説

シニア 介護
自宅で安全に入浴ができる介護サービス3種 違いや特徴、料金も解説

高齢になってくると、自宅で入浴するのが億劫になってくる方もいます。

体力を使うのでなかなか入りづらかったり、手すりがない、浴槽が深すぎる等の環境面の不備が考えられます。

環境面では、介護保険の住宅改修を利用すれば金銭的負担が少なく、安全に入浴できるように整備できます。

手が上がりにくく洗身が難しい等の身体面での問題や、病気のために自宅で入浴が難しい時は、自宅で入浴を介助してもらう方法もあります。

入浴介助が可能な介護サービスとしては、「訪問介護」「訪問看護」「訪問入浴」があります。

今回は、各入浴サービスの要介護での料金と合わせて、特徴や利用のポイントなどを見ていきます。

自宅で入浴ができる介護サービス3種

ヘルパーさんが対応!「訪問介護」での入浴

訪問介護での入浴は、身体介護での支援になります。

介護士が自宅に訪問し、入浴前のバイタルチェックや入浴などの介助を行います。

入浴後は、水分補給も促します。

本人が自分では難しい部分の衣服の着脱や、洗身・洗髪なども行います。

訪問介護の1回あたりの料金は、行う内容や時間によって決まり、通所系サービスのように介護度で料金が変わることはありません。

今回は、30分以上1時間未満の入浴介助の場合の利用料金を見ていきます。

自己負担割合1割の方が週2回、30分以上1時間未満の入浴介助を1か月間受けた場合

396単位×9回=3,564単位

1単位1円として計算すると3,564円となります。

参照元:独立行政法人 福祉医療機構ワムネット「Ⅰ-資料2② 介護給付費単位数などサービスコード表(pdf)

このほかにも、初回の月には初回加算や処遇改善加算等がつくことがあります。

一連の入浴にかかわることを介助してもらえるので、身体が動きにくい方、1人での入浴に不安がある方等におすすめです。

介護してもらうとは言え、裸を見られるなど抵抗がある方もいるかと思います。

浴槽に入っている間は、脱衣場で待っていてもらう等ができます。

入浴の代わりに身体を拭いたり、足浴を行なうこともできますので、ご本人に合わせた方法で清潔保持を行います。

看護師さんによる「訪問看護」での入浴

訪問看護は、家での医療的ケア以外にも、入浴介助も行ってもらえます。

訪問介護の時と同じように、入浴前のバイタルチェックから入浴介助、洗身や洗髪、更衣介助や水分摂取の促しを行っています。

また、体調が悪い時などは、看護師の判断により身体を拭く等に変更し、清潔保持を行ってもらえますので安心感があります。

看護師による入浴介助ですので、基礎疾患がある為、家族の介助での入浴が難しい方や入浴後の医療的ケアが必要な方等におすすめです。

訪問看護による入浴介助

実際の利用料金はどれくらい?

利用料金については、「指定訪問看護ステーション」による訪問看護と、「病院又は診療所」による訪問看護では、単位数が異なります

今回は、「指定訪問看護ステーション」の場合で料金を計算していきます。

訪問看護は、介護度で単位数が変わることはありません

時間の長さや資格によって変わります。

自己負担割合1割の方が、週2回30分以上1時間未満の入浴介助を、正看護師から1か月間受けた場合

821単位×9回=7,389単位

1単位1円として計算すると7,389円となります。

参照元:独立行政法人 福祉医療機構 ワムネット「Ⅰ-資料2② 介護給付費単位数などサービスコード表(pdf)

これ以外にも、初回の月には初回加算やサービス提供体制加算等がつくことがあるので、利用前には料金の詳細を確認しておきましょう。

複数の介護スタッフによる「訪問入浴介護」での入浴

訪問入浴介護による入浴は、訪問介護・訪問看護と違い、自宅の浴槽を利用するのではなく、簡易的な浴槽を持ち込み、浴室ではなく2畳以上の広さがある部屋で入浴を行います

看護師1名と介護士2名以上の計3名以上で実施します。

お湯は訪問入浴車からひきますが、代わりに水は利用者宅の水道を利用する場合があります。

時間は基本的に1時間以内で行います。

入浴の流れは、訪問介護や訪問看護と同じです。

体調により、全身浴ではなく、部分浴や清拭に変更もできます。

訪問入浴介護は、介護度で単位数が変わることはありません

全身浴・部分浴・清拭など行った内容によって変わります。

訪問入浴介護

自己負担割合1割の方が週1回、全身浴の入浴介助を1か月間受けた場合

1,260単位×5回=6,300単位

1単位1円として計算すると6,300円となります。

参照元:独立行政法人 福祉医療機構 ワムネット「Ⅰ-資料2② 介護給付費単位数などサービスコード表(pdf)

このほかにも、サービス提供体制加算等が付きます。

女性スタッフのみの対応可能や浴槽での体重測定、シーツ交換無料等、事業所によりいろいろな特色があります。

3名のスタッフ対応が可能なため、ベッドから動くことが難しい介護度が高い方などにおすすめです。

また、入浴に伴い、着替えやおむつ交換等が行われるため、介護者の介護負担の軽減につながります。

浴室ではなく、自室等での入浴になる為、心理的な抵抗がある方もおられるかと思いますが、体力的に外出しての入浴が難しい等の理由がある方が入浴できる方法ですので、ぜひ利用を検討してみてください。

複数のサービスを組み合わせて利用も可能

それぞれの入浴サービスに、特徴があり、料金にも大きな差がありました。

1種類のサービスのみを利用するのではなく、利用される方の状況に照らし合わせ、週1回ずつ組み合わせる等も良い方法といえます。

自宅で入浴するメリットは、慣れた自宅にてリラックスできる状態で入浴できることです。

始めのうちは不安もあるかと思いますが、介護の専門スタッフにより安全にスムーズに入浴を行うことができるので、訪問入浴の日が楽しみになるということもあります。

介護負担なく清潔保持ができるのは、介護する側にも十分なメリットと言えます。

入浴について困りごとがある場合には、ぜひとも利用をおすすめします。(執筆者:現役老人ホーム施設長 佐々木 政子)

《佐々木 政子》
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佐々木 政子

執筆者:現役老人ホーム施設長 佐々木 政子 佐々木 政子

ケアマネージャーを7年経験して、現在は現役で老人ホームの施設長を務める介護のプロです。女性ならではの目線も入れながら、介護に悩み困り不安を持つ皆さまにお役立ち情報を提供していきたいと思います。我が家の親も要介護者です。同じ目線で不安と戦っていきましょう! 寄稿者にメッセージを送る

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