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既婚女性の就業率の上昇を背景に、近年は「家事メン」、「イクメン」などといった言葉が次々生まれるほどに、男性の家事や育児への参加が広まっています。それに伴って
家庭内の現実問題として、家事や育児の分担について夫婦どちらか一方が不満を溜めているケースはとても多いのではないでしょうか。
我が家も正社員共働きの家庭生活を約10年続けていますが、家事育児の分担については数々の衝突を繰り返してきました。私たちなりに試行錯誤を経て、ようやくたどり着いた理想の家事分担のカタチが、「家事育児の分担を年収割合で線を引き、その見直しを定期的にする」というものです。
非常に明快・単純で、しかもとっても合理的な考え方です。我が家で何年間もくすぶっていた家事育児の分担問題を一瞬で解決してくれた理由をご紹介します。
目次
おススメ理由1:数字を根拠にしているから、不公平感なし
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例えば世帯年収1000万円(夫600万円、妻400万円)の家庭があるとしたら、家事や育児の負担割合は夫が4割、妻が6割で割り振るというのがこの考え方のベースになります
。とてもシンプルで、合理的。根拠が数字なので文句のつけようがないですよね。
個人の疲労感や負担感といった目に見えないものの要素はいったん横に置いて、目に見える「数字」をもとに、まずはドライに線引きをします。
そして次のステップとして、先ほどいったん横に置いた「目に見えないものの要素」の足し算引き算をして最終的な割合を決めていきます。
例えば、子供がまだ後追いまっさかりのため家事こなすのに精神的な負担感が強い、だとか、これから半年間は担当プロジェクトが追い込み期に入るから激務になる、といったようなことを加味していきます。
いくら「数字を根拠に不公平感なく」とはいってもパートナーへの尊重や思いやりが根底にあることは忘れてはいけませんよね。ウェットな部分も含めて不公平感ナシ、とお互いに納得しあえる状態にもっていくのが理想です。
おススメ理由2:責任の所在もスッキリ、なすりあいがなくなる
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家事をあらかじめ分担しておけば、○○に関しては夫(妻)が担当、と責任の所在が明らかになります。そうしておくと、要望を伝えたいときや交渉をしたいときにスムーズになります。
なにより責任のなすりあいがなくなり、余計なストレスを感じずに済むのです。
我が家では、子供の保育園登園は夫の役割です。登園準備(登園バックの中身を整える)も含め夫が担当しています。私は原則タッチしないものの「ちょっと夫~、しっかり頼むね」と言いたくなることもたまに起こります。
そんなときに改善要望を伝えることがとてもしやすいのです。なぜなら夫自身が「登園に関することは自分の責任」と受け入れてくれているから。また毎日の夕食作りを担当する私自身も、夫から「最近おかずが手抜きすぎ!」と叱られてもイラッとすることなく素直に受け入れ、善処することができます。
「自分の担当、自分の責任」という意識のあるなしは共働き家庭生活を円滑・円満にすすめるためには必要な要素だと考えています。
おススメ理由3:変わる年収や働き方に応じて柔軟に対応できる
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長い人生、何が起こるかわかりません。働き方が変われば年収も変わるし、それに連動して家事育児の負担感も変わります。そうなったときに
「家事分担の割合を見直したい」とサラリと切り出せるのが年収に応じた家事分担制のとても良いところです。
それに加えてぜひおススメしたいのが、「年に一回の家計と家事分担のプチ棚卸」です。
我が家は毎年、年末年始のお正月休みに12月の給料明細(その年の累計支給額が書いてありますよね)を見ながらあれこれ語りあう「お疲れさん&また頑張ろう会」をしています。今年も2人で頑張ってよく稼いだよね、とか今年は仕事で大勝負するつもりだから激動の一年になりそう、等のたわいもない夫婦の会話をします。
ですが実は、その会話を通じてその年の家計管理の反省と来年の見通しを共有しているのです。お金の話をするときにはワンセットで家事負担の話もできますからここで家事分担の棚卸ができてしまいます。
何気ない会話のやりとりですが、パートナーの状況を把握したり、夫婦の団結力を高めてくれる時間でもあります。皆さんにもおすすめですよ。
「攻めと守り」のバランス配分は年収で決めるとスッキリする
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外で稼ぐことを「攻め」、家庭を維持することを「守り」とするならば、攻守のバランスを見極めるものさしとしては「年収」がもっとも適しています。
共に稼ぎ、ともに家庭を守る共働き夫婦には年収割合に応じた家事分担がもっとも理にかなっているのです。
どう分担したら仕事も家庭もうまくまわせるのか、を考えながら色々試してやっとたどり着いた我が家の結論です。人生は何事もバランスです。バランスの分配は数字を土台にして、それぞれの事情や感情を上乗せするこのやり方が一番スッキリと納得し、前向きに仕事に家庭にと頑張れるやり方なのではないでしょうか。(執筆者:山内 理恵)