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なんだったんだ、配偶者控除の廃止
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あれだけ世間を騒がせて、結局来年1月からのスタートは見送りになったとのことです。
評価は分かれるところですが、とはいえ私は、この専業主婦優遇の見直しは着実に進んでいくと思います。国家公務員の配偶者手当も削減されるし、社会保険制度も見直されたし。
安倍自民党も「1億層活躍」を掲げている以上は、「〇〇万円の壁」撤廃は、待ったなしだと考えて良いでしょう。(今回はいきなりの「待った」でしたが…。)
女性の社会進出は、男性の家庭進出とセット
来年からの配偶者控除廃止を信じていたので、わが家ではそれに対応すべく、生活に小さなチェンジを試みていました。専業主婦の私が働きに出るとなれば、料理洗濯や掃除、子どもの世話に割ける時間は少なくなります。その分、夫に分担してもらわなければならない比重は増えるでしょう。
「アナタ、何ができる…?」と聞いてみると、夫も税制改訂と家事育児への興味はあったようで、いろいろトライしてみてくれました。数日間はうれしそうに取り組んでいたのですが、その後はイライラ。
そんな中で飛び出した言葉が、
だったのです。夫はその後、「デキるビジネスパーソンは、仕事を自分だけにしかできないようにはしないんだ!」とも言っていました。
何が不満なのか
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彼の不満を羅列すると、例えば以下のようになります。
(1) 「何がどこにあるのか分からない」
食材や日用品、育児用品や掃除道具など、何がどこにあるのか分からない。そして、いちいち私に聞くのがイヤ。
夫のオフィスには、ロッカーや書類棚にラベリングがあり、新人でも見れば分かるようになっているそうです。「見える化」なんですってね。
(2) 「手順が分からないのに、違うと指摘されるのは不愉快」
何かをしようとしても、手順が分からない。
違いを指摘されると不愉快。まるで見張られているような気分になる。やはりマニュアル化してほしいと。そして、そのマニュアルに自分の考えも取り入れてほしいとのことでした。
(3) 「何でそんなことをしなければならないのか、納得できない」
「掃除は数日に1回でいいじゃないか!」など。
(4) 「今までのやり方を勝手に変更される」
(1) や(2)が、知らない間に変更されており、せっかく習得したものが無に帰す喪失感と、決定に参加できない無力感を覚えるそうです。子供の成長とともにルーティーンが変わるのは仕方ないけど、子供の成長は毎日で夫が家事育児に本腰を入れるのは週末のみだから…。
うん。ようするに、私と共に働く気はあるけど、私の部下には絶対なりたくないっていうことね。働きたいけど、働かされるのはイヤだっていうことだ。
私とてそんなに扱いにくい部下は御免です。ということで、彼の言う「見える化」を進めてみました。
家事の「見える化」
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(1) の解決策 「一緒に確認」
「アナタは細かくラベリングされたリビングでくつろげるのか?」という問いは、幸いにも否定してもらえました。ほんとうに良かった。
ですので、2人で一緒に、収納場所を確認していきました。
曰く、使用場所や使用場面ごとに固まって収納されているのが良いということでしたので、それに従って移動させたりもしました。(←「従って」というところが重要だったようで、かなりご満悦でした。)
(2) の解決策 「やってくれてることに、口を出さない」
特に掃除や育児、料理について、そう感じたようです。掃除については、きれいになっていれば良し。何も言わないことに決めました。
育児についても、両親の関わり方に差があるのも良いかもしれないと思い、危険なことと最低限のルール(おやつの回数など)以外は、お互い思うようにすることにしました。
料理も「経験がないだけで出来る!」と言いはるので、一緒にクックパッド〈2193〉からいつもの料理をプリントアウトし、ファイリングしました。掃除と育児については、初めはハラハラしましたが、何事も慣れが大事。
見慣れてくると、彼のやり方が徐々に確立されていくのが分かり、またそれがなかなかの完成度なのです。結局、私が口を出さないことが重要だったのでした。料理についても、最近では自分で調べて時々何か作っています。
夫はわりと緻密なタイプですので、レシピの通りに作ります。そりゃあ美味しいに決まっている。「おいしい!」と言うとやはりご満悦です。
(3) の解決策 「やってもらえると期待しない」
必要性がお互いに納得できないことは、相手には期待せず自分でやることに決めました。私も、病気や疲労でフラフラなら、掃除を欠かす日もあるので。
(4) の解決策 「その都度、伝える」
これは私が反省し、その都度伝える(言うor書く)ことで落ち着きました。確かに、もはや家庭は彼にとっても「職場」。それが知らない間に荒らされていたら、怒るのは当然ですもんね…。
「一億総活躍社会」への準備をすすめる
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寡聞ですが、闇雲な残業や休日出勤が、今後の昇格や昇給へはなかなかつながらないというのが、やはり昨今のサラリーマン社会の実情のようです。
となれば、なるべく家庭のこともやっていただいて、家庭を共働きへとシフトさせていくのが王道になるのでしょうね。
そしてまた、私たちの世代(30歳代くらい)の男性は、「男は仕事、女は家庭」というマインドでは決してありません。学校での技術家庭科も男女いっしょに受けましたしね。
ですから、2人で環境さえ整えることができれば、ひところに比べて(といっても私は「ひところ」を知りませんが)、男性の家庭進出は難しくないようです。ダブルインカムのため、「女の城」を旦那様へも解放してみませんか?(執筆者:徳田 仁美)