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質問に答えます
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私が理事をしております一般社団法人相続・資産運用プランニングセンターでも、遺産相続に関するご相談を多くお受けしております。
その中でも、今回は相続の放棄について書き記したいと思います。
「家と土地は相続を放棄して、預貯金だけ相続することはできるか?」と考える前に、放棄した家と土地の行方が気になる方も多いと思います。
まず、
を確定する必要があります。
これを確定させるためには、お父様がお生まれになった時からお亡くなりになられた時までの戸籍謄本を調べます。
戸籍の種類
・ 戸籍謄本
・ 改製原戸籍
・ 除籍謄本
などがあります。
これらの戸籍がつながるように一連の戸籍が必要となります。
現在の相続人が確定された上で…
現在相続人であることが確定されたお子様たちであるご兄弟が相続放棄をしたら、先ほどの戸籍謄本から次の相続人を確定していきます。
お父様がお亡くなりになり、お母さまも先立たれている場合
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第一順位 子供たち
お子様たちが第一順位として相続人になります。
全員放棄をするとなると第一順位の相続人がいなくなります。
第二順位 亡くなられた方のご両親・祖父母(直系尊属)
全員放棄をするとなると第一順位の相続人がいなくなりますので、次に第二順位の亡くなられた方のご両親・祖父母(直系尊属)が相続人となります。
父親の年齢が高齢であれば、この第二順位の方はお亡くなりになられている可能性が高いです。
第三順位 父の兄弟姉妹
第二順位の方がいらっしゃったとしてこの方たちも相続放棄をすると、今度は第三順位である父の兄弟姉妹が相続人となります。
こうして、相続は放棄することにより次の順位の方へと相続する権利が移っていきます。
最終的には…
兄弟姉妹(亡くなっている方の場合その方の甥・姪)が全員相続の放棄をすると相続人がいなくなり、最終的に相続財産は国の物になります。
具体的には相続人が存在しなくなったとき、亡くなった方の財産は「相続財産法人」という権利主体になり管理・清算されていきます。
今回の相談のポイント
今回のご相談ですが、相続放棄をする前に家・土地の評価額以上の負債があるのかないのかがポイントになります。
相続を放棄する場合の多くは、相続する財産(家・土地・預貯金)より負債(借金)の多い場合に行うことが通常です。
よくお受けするご相談の中に、
という事を相談される方がいらっしゃいます。
一部財産のみ相続することは出来ません。
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先日お受けした相続放棄の相談例
・ 相続する財産は預貯金が50万円位で土地や家は無し
・ 亡くなった母が借金の保証人や債務者になっている可能性が高い
・ お父様は15年以上前にすでに他界されている
・ 相続人は兄弟姉妹3人
・ ご長男が母親と一部債務に連帯で債務者になっており、相続放棄しても連帯債務者なので債務は変わらない
預貯金を放棄することはもったいないので長男のみ相続して、他の兄弟姉妹は現状では不明の借金や保証人の請求が来ることを避けるために、相続放棄の手続きを行うという内容でした。
相続放棄の判断
財産評価のできる専門家に相談しながら行うことが大切です。
相続放棄の期間
相続の開始を知った時から(死亡の事実を知った時から)3か月以内または、自分が相続人となった事を知った時かあら(相続する権利があると知った時から)3か月以内に行う必要があります。
相続放棄の期間伸長手続きで3か月の延長は出来ます。
期限は決まっていますが、判断は慎重に行ないましょう。(執筆者:瀧澤 宏行)