介護が必要な方にとって、日常生活で必要な支援とは、他者の手を借りるという事だけではなく生活に役立つ用品を使用するという事も1つの方法です。
日常生活の支援に必要な用品は介護ショップ等で取り扱っていますが、商品によっては思いがけず高価な値段で販売されている事もあります。
そこで今回は、さまざまな商品が100円という低価格で販売されている「100円ショップ」で扱っている介護のお役立ち商品を紹介していきます。
目次
あったら便利 薬の仕分けケース

高齢者の多くは疾病があり、それを悪化させないために薬を飲んでいる方も少なくありません。
特に、介護が必要となっている方は、1度に数種類の薬を内服しなければならない場合もあります。
薬の種類が増えて、管理を間違えてしまうこともあるでしょう。
さらに、1人暮らしの方、認知症を発症している方などは1人で薬を準備する事が難しくなり、正しく内服ができなくなった結果、症状を悪化させてしまう事もあるのです。
薬の飲み間違いを防ぐために薬局で薬を一包化してもらう事も可能です。
それを薬局で行ってもらうためには、1度につき数百円程度を支払う必要があるので、毎回支払う事は負担となります。
介護ショップ等で販売されている薬の仕分けケースの値段は1,000円程度で販売されているものが多いです。
100円ショップの物よりも底が深かったり大きいものもありますが、100円ショップの物で問題なく使用する事ができるのであれば、あえて高価な物を購入する必要はありません。
薬の自己管理が難しくなってきたと感じている方には、ぜひ100円ショップの薬の仕分けケースを活用する事をおすすめします。
紙おむつ等の排泄関連用品もおすすめ

介護用品の大人用紙おむつや尿取りパットはドラッグストアなどで簡単に購入が可能ですが、ほとんどの商品が20~30枚で1セットになった状態で販売しています。
また、紙おむつやリハビリパンツはウエストサイズが幅広く設定されているため、自分のウエストに合わせたものを買ったと思っても、いざ使用すると違和感を感じる事も少なくありません。
1度開封してしまえば当然返品する事はできず、湿気も吸ってしまうため長く保管しておく事もできません。
その結果、せっかく購入した紙おむつやリハビリパンツなどを処分しなければならなくなる事もあり、その購入代金は無駄になってしまいます。
100円ショップで販売しているおむつは、サイズ別で1枚100円で販売しています。
20~30枚で1セットになっている紙おむつは、2,000円~3,000円程度で販売されている事が多いため、多少割高感を感じる方もいる事と思います。
しかし、自分に合った紙おむつのサイズが分からない人にとっては好都合です。
1セット買ってしまって無駄にしてしまうリスクがなくなり、結果的に支出を抑える事につなげられるため、購入をおすすめしたい商品と言えます。
大活躍のストロー付きのコップ

高齢になってくると手の震えや手の筋力が落ちるなど、コップを持つ事が困難になる方も多いです。
そんな時に役立つ用品として、持ち手が大きくテーブルに置いたまま飲水ができる「ストロー付きコップ」があります。
ストロー付きコップは介護用品ショップで800~1,500円程度で販売していますが、100円ショップでも販売されています。
持ち手の大きさやコップ自体の重さ、食洗器にかけられるかどうかなどの違いはありますが、自分で飲水ができなくなった方の大きな助けになる介護用品です。
自力での飲水が困難である場合には、購入を検討してみると良いでしょう。
使用感を確かめるのに便利
介護用品ショップで便利だと思って購入した商品だったとしても、それを使う高齢者の方は便利と感じることができず、全く使わないで無駄になってしまったという場合も少なくありません。
高価な介護用品を購入するよりも、1度100円ショップの商品で使用感を確かめる事で、お金の無駄も、無駄な物を処分する手間も省く事ができます。
購入を迷っている介護用品がある場合は、100円ショップに足を運んでみる事をおすすめします。
紹介した他にも便利に使える介護用品が充実しています。(執筆者:現役老人ホーム施設長 佐々木 政子)