【人生100年時代シリーズ】(第2回) 介護費用の備え方、備えることにより防げる「争族」

人生100年時代シリーズ 第2段

介護が必要になったらどうするか

今回は介護が必要になった場合にどのくらいお金が必要なのか、そのお金はどうやって準備すればよいのか、をクローズアップしてみたいと思います。

既に高齢化の進んでいる日本においては、

・ 周りに介護が必要な方がいる

・ 身内の介護をした

・ 介護をしている

という方も多いと思います。

「家族に負担をかけたくない」、「介護を必要とする程度が重い」などで施設を利用されている方もいます。

核家族化が進み、子供世代と同居していないケースも多く、晩婚化で子供に手がかかる時期と親が介護になる時期が重なることもあり、自宅などで家族が介護するのが現実的に困難なケースもあります。

元気なうちに「自分に介護が必要になったら…」と考えるのは、あまり気持ちの良いものではありませんが、備えあれば憂いなしです。

現在の公的介護保険制度にもメスが入ろうとしている状況ですので、自助努力での備えは必要です。

介護が必要になったらいくらかかるもの?

一般的なお話にはなりますが、「介護が必要な状態」という定義を要介護2以上とした場合、

・ 平均要介護期間は5年3か月

・ 自己負担する介護費用は平均約480万円


と言われています。

自宅介護、施設介護両方含んでの平均ですので、施設介護が長い方はさらに費用がかかります。

介護状態になる前の段階で老人ホームに入りたいという場合、介護状態になるまでの間は介護保険は利用できませんので、非介護状態の間は全額自己負担です。

自宅で家族が介護をしている場合は費用負担がぐんと抑えられます

手すりをつけたり、介護用ベッドをレンタルしたりする費用も、現在の介護保険のままなら自己負担1割で利用できます。

ただし、介護に従事する家族は仕事をやめたり減らしたりするため収入が激減することも多く、肉体的・精神的にも大きな負担になるケースもあります。

1人ひとり、置かれている環境が違いますので、

・ 子供と同居可能か

・ 施設に入るとすればどの程度の施設が良いと思っているのか

など、ある程度想定しておきます。

どうやって資金を準備するのか?

どうやって資金を準備するのか?

介護が必要になるかどうかは、今からは分かりません。

私にも84歳の祖父がおりますが、体調が万全というわけではないものの、幸い元気にやっており、食事の準備さえ母がすれば、他のことは自分でできます。

介護保険も一切利用していません。

職業柄、私も高齢の方と接する機会が多いのですが、80代でもとてもアクティブで元気な方が多いです。

そんな社会で、全員が全員、介護の費用がかかるというわけではないと思います。

例えば民間の保険会社の介護保険に加入して介護費用に備えるのも1つですが、介護状態にならずして亡くなった場合、一銭もおりないというのはナンセンスだと思います。

なので、介護保険を単品で契約するのはオススメしません

私は、介護保険は介護保険でも、終身の死亡保障に介護特約がついているタイプのものが1番効率が良いと考えています。

介護特約付終身保険を検討してみましょう

介護特約付終身保険というのは、基本は一般的な終身保険なのですが、一定の介護状態が続いた場合に死亡保障部分を介護保険として支払うものです。

介護保険を受け取った場合死亡保険金はありません

介護状態になったらおりる、介護状態にならなくても死亡時におりる、というものです。

基本は終身保険なので、解約返戻金が成長していくという貯蓄性もあり、介護を必要とせず死亡しても、保険金は家族に遺ります

リビング・ニーズ特約をつけていれば、余命6か月以内の宣告を受けた場合にも死亡保険金を前倒して受けとれます。

短期で解約を行わない限りは、お金が無駄になることがない保険です。

老後は予測不能

費用準備により「争族」を防ぐ

残される家族にとって、介護特約のついていない死亡保障は、亡くなった後にしか役に立ちません。

例えば、被保険者が認知症等で意思確認が難しく、解約返戻金が相当額貯まっているにも関わらず、保険の解約手続きを行えないような場合、家族はその保険を介護費用に充当できません

それなら「介護特約付」で、介護のためにスムーズにその費用を使わせてもらったほうが助かります。

子どものお財布から介護費用を拠出させると、特に子供が複数いる場合は、相続時に介護負担の不公平感を理由にトラブルが起きやすくなります

「争族」を防ぐ意味でも、介護に対する保険を使った備えは必要です。(執筆者:鈴木 みゆき)

この記事を書いた人

鈴木 みゆき 鈴木 みゆき(すずきみゆき)»筆者の記事一覧 (22)

元メガバンク勤務のファイナンシャル・プランナーです。現在は金融商品の販売を行わず、中立的な立場で幅広い顧客層へお金のアドバイスを行っています。また、これまでの経験を活かし、金融関連の記事やコラムを執筆も行っております。
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