筆者が主に書いている記事は副業系の「せどり」です。
副業の中では比較的メジャーなジャンルなので、聞いたことのある方も多いかもしれません。
ところが、興味はあるものの実際にやったことがあるという方はまだ少なく、やったことのない方や初心者の方から日々いろいろな質問をいただきます。
そこで今回は、せどりに関する質問の中でも特に多いものについて簡単にお答えしていきます。
「怪しくない?捕まったりしないの?」
「始めるのにいくらくらい必要なの?」
「本当に稼げるの?」
今回、できるだけ多くの質問に答えたいので簡潔に解説しますが、さらに詳しく知りたい方は見出しごとに関連記事のリンクを張っていますのでそちらも読んでみてください。
また、中には筆者の主観や個人的な見解も入っていて、人によっては認識が違う部分もあるかと思います。
しかしながら、筆者は大きな問題なく数年間せどりをやってきていますので、少なくとも参考にはなるはずです。
せどりについて興味がある方は、読んでみてください。

目次
1.「せどりって何?」
せどりとは、一言で言えば「商品を仕入れて利益を乗せて販売し利ザヤ(手数料)を稼ぐこと」です。
たとえば、店舗やネットで1,000円の商品を買ってきて、メルカリやヤフオク!で2,000円で売るということです。
すると、メルカリであれば次のように利益が出ます。
仕入れ値が1,000円なので最終的には625円の利益が出ました。
これを100回行えば、6万2,500円の収入になります。これがせどりです。
せどりにもいろいろな仕入れ方法や販売先がありますが、最も簡単なものがいろいろな所から仕入れてきてシンプルで分かりやすいメルカリで販売する方法です。
せどりについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
2.「せどりは法律に違反しないの?」
こちらは非常によく聞かれる質問です。まず結論から申しあげると、せどり自体に違法性はありません。
一般的な利ザヤを取るせどりはもちろん、いわゆる定価超えの高額転売と呼ばれるケースも道義的な問題はさておき、それ自体に違法性はありません。
ただし、売り方によっては法律に違反し、逮捕されたり罰金を科されてしまうケースもあります。
せどりに限らず、日本でビジネスをする場合には、各ビジネスごとに遵守しなくてはならないルールや法律があり、守らない場合には「違法」になります。
特に、せどりはシンプルで始めるハードルが低いビジネスなので、関連する法律やルールをよく知らずに実践してしまう方も多いようです。
せどりで法に触れてしまう可能性があるケースは次の3つです。
(2) 利益を申告しない(申告漏れ)
(3) 売ってはいけない物を売った(違法な商品の販売)
(1) 無許可営業
お店の開業の際などにも保健所などの許可を取らずに行うと違法となるように、せどりも管轄する警察署の許可(古物商許可)を得ずに行うと古物商法違反(無許可販売)になります。
ただし、あくまでも「商売として継続的に利益を出す場合」の話であって、家の不用品をメルカリやヤフオク!で処分する程度であれば許可はなくても大丈夫です。
申請書類の記入などが少々面倒ですが、犯罪歴等がなければ申請自体はほとんどの方ができます。せどりをやると決めたら必ず取得しておきましょう。
こちらの記事で古物商許可の取得方法を詳しく書いています。

(2) 利益を申告しない
せどりに限らず、ビジネスで一定の収入があった場合(会社員の副業なら年20万円以上の利益があったなど)には、その利益を正しく申告して納税をしなくてはいけません。
これを怠ると「申告漏れ」や「無申告」になり、発覚すると本来払うべき税金に加えさらに「加算税」が発生します。
この「申告漏れ」を分かりやすく言えば「脱税」ですが、脱税は金額が多く悪質性の高いケースに使われることが多いので副業の申告漏れ程度では「脱税」とは呼びません。
(3) 売ってはいけない物を売った
なんでも売れるフリマアプリと言っても、なんでも売ってよいというわけではありません。
違法な商品を販売してしまうと当然逮捕されます。
・ 危険物・爆発物
・ 偽ブランド品・著作権侵害品
・ 薬品類
・ お酒などのアルコール類
・ チケット
・ その他日本の法律に違反するもの
違法な薬物や危険物は常識的に判断できると思いますが、意外と悪意なくやってしまうのが「偽ブランド品・著作権侵害品」です。
先日も海外で生産された非公式の鬼滅の刃グッズを輸入して、フリマアプリで販売した方が逮捕されるという事件がありました。
フリマアプリやオークションサイトでは、自分の出品する商品が違法かどうかは誰もチェックしてくれません。
知らず知らずのうちに違法商品を売っていてある日突然逮捕された、などということのないように自分自身で売ってよいモノと悪いモノをきちんと把握して出品しましょう。
こちらの記事なども参考に違法転売品について確認してください。
3.「せどりと転売って何が違うの?」
これもよく聞かれる質問です。
コロナ禍におけるマスク騒動のあたりから、ニュースやSNSでも「転売屋」「転売ヤー」という単語を目にすることが多くなりました。
需要の高い商品や品薄の商品を仕入れて、定価を大きく超える価格で販売する人たちの総称として使われています。
「転売」は本来は悪い意味ではありませんが、マスク転売のあたりから一気にイメージが悪くなったので販売側はこの単語をあまり使わなくなりました。
この「転売」と「せどり」の違いなのですが、「仕入れた価格より高く売る」という点でやっていることは同じです。
そのため明確な基準はなく、人によって解釈や認識が異なります。
筆者個人の考えでは次のように線引きしています。
・ 品薄・人気商品を買い占めて定価以上で売るのを「転売」
基本的に高額転売も法律には違反しないため、やるかどうかは個人の自由ですが、筆者は定価超え転売はリスクが高いと思っているのでやりませんし、おすすめもしません。
こちらの記事でその理由を詳しく書いていますので、読んでみてください。

4.「せどりを始めるにはいくらあればいい?」
せどりは資金の範囲内で仕入れて売ればよいので、100万円からでも1万円からでも始められます。
自分が使える無理のない資金から始めればよいものと言えます。ただし、せどりでは商品を仕入れ、その商品に手数料を乗せて売って利益を出しています。
したがって、仕入れれば仕入れるほど、要は資金があればあるほど利益も大きくなります。
筆者はせどりを始めた当時にはまったく貯金がなく、家の不用品処分した3万円の資金から始めました。
この金額からでもコツコツと積み重ねて一応それなりには増やせましたが、副業と呼べるレベルの収入になるまでには数年単位の時間がかかりました。
取り扱うジャンルにもよりますが、
と個人的には思います。
ただし、最初は5万円くらいの仕入れで練習して、慣れてきたら大きな仕入れをしましょう。
もし、資金があまりないというのであれば、少々面倒ですが安く仕入れてコツコツと稼ぐ「雑貨せどり」などはいかがでしょうか。
5.「初心者におすすめの商材は?」
筆者がせどり初心者におすすめしているのが、リサイクルショップで仕入れて売る中古せどりです。
基本的に定価より安く売られているものがほとんどで、状態の良いものを選べば安く仕入れて高く売ることができます。
新品せどりと違って利益率が高いので、シビアな利益計算をせずとも、リサーチに多少失敗しても赤字になりにくいのです(もちろんしっかり利益を出すならシビアにやってください)。
また、いろいろなジャンルの商品が売られているので、自分の趣味や好きな物といった「何となく相場感の分かっている得意ジャンルの商品」で勝負できます。
基本的に1点ものばかりなので、幅広い商品知識が増えるまでは安定して稼ぐのが難しいというデメリットがありますが、それを差し引いてもおすすめです。
「せどりをやってみたい」という方はまずリサイクルショップを覗いてみてはいかがでしょうか。
リサイクルショップせどりについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

6.「地方に住んでいるんだけどせどりはできる?」
地域はあまり関係ないのではないでしょうか。
あまりにも田舎の場合には発送する場所などの問題があるので不便と言うか不利ですが、そうでないのであれば地域はあまり関係ないかと思います。
筆者の居住地も東京とか大阪といった都市部ではありませんが、副業レベルとしては十分な金額を稼げています。
都市部にはお店が多いのですがその分ライバルも多く、地方にはお店が少ない分ライバルも分散傾向にあります。
もちろん、立地によって稼ぎやすい・稼ぎにくいはあると思いますが、今はネットでを駆使して家にいたままでもせどりはできます。
したがって、「地方でお店が少ないからせどりができない」と言うことはありません。
せどりにはいろいろな手法があるので、要はその地域にあったせどりをすればよいだけです。
せどりは初期投資も少なくて済み、リスクの低い副業ですので、まずは練習程度から始めてみましょう。
しばらくやってみてから「やっぱりこのあたりじゃ稼げない」という結論を出してもよいのではないでしょうか。
7.「せどりをやるならまず何から始めたらいい?」
まずは「自宅の不用品処分」から始めてみましょう。自宅を探せば不要な物や売れそうなものがありますよね。
こうしたものを練習としてメルカリやヤフオク!に出品してみるのです。
・ 仕入れ代不要
・ 売上を仕入れ資金にできる
・ 部屋も片付く
と良いことづくめです。
さらに不用品処分であれば先述した古物商許可証は不要ですし、不用品を売ったお金を古物商許可を取得申請費用(約2万円ほどかかります)に充てることもできます。
余ったお金は後々の仕入れ資金にしましょう。せどりの練習がてら断捨離をするのであればこちらの記事も参考にしてみてください。
不用品を販売し、売ることに慣れたら古物商を取得し、実際にいくつか商品を仕入れてみましょう。
せどりの仕入れ方法やジャンルは無数にある
せどりの仕入れ方法やジャンルは無数にあります。
筆者もわかる範囲で記事にしていますので、ぜひ他の記事も読んでみてください。(執筆者:せどりや投資も行うマルチな事業主 菊池 貴弘)