日経平均株価が15年ぶりに2万円を超え、ドル円の為替も2011年の75円台から一気に126円間近となり、調整が入るとはいえ強気ムードが続いています。
今後引き続き株価上昇、円安への流れが止まらないのか、そうでないのかはわかりませんが、特に30代、40代以下の人たちは今後もリスクをとった資産運用をすべきとは思います。
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目次
時間が味方になる
なぜリスクを取るべきか?
年金生活に入り、貯蓄を取り崩す必要がある70代まであと20~30年以上あるからです。
長期スタイルの個人投資家にとって、時間は大いなる味方です。プロの投資家(機関投資家、特に短期投資家)に対する唯一の強みと言ってもいいかもしれません。
今後株価が下落し、円高に進んだとしてもそれが30年続くとは考えにくいので、今から株などに投資を始めて一時的な高値掴みになったとしても、まだやっていないのならばリスク資産に投資を開始すべきと思うのです。
「みんな」がはじめる前に、できるだけ早く
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現在利益を出している人を実際に自分の目でみて、「自分も始めようかな」と思う人が増えてきていると思います。株高が続く限り、ますます増えていくと思います。
相場には1つのパターンがあると言われています。
「今まである程度関心はあったがまだ行動していなかったグループ」が株式投資を始め、その後だんだんと「全く投資に縁のなかった人たち」にまで広がり、そのころには十分に株高が進んでいて、やがて下落が始まるというものです。
このように今まで投資に関心すらなかった部類の人たちまでが投資を始め出すと、今後要注意です。
これが何年先になるかはわかりません。まだチャンスではあるかもしれませんが、もうチャンスではない可能性もあるのです。
でも、先ほどのべましたように、長期で勝負するならこれを気にせずに「できるだけ早く始める」のがよいと思います。
お金は銀行に預けるな
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ある独身の40代会社員は、親の自宅住まいということもあり、年収が特に高いわけではないのですがお金を使わないので、金融資産が数千万円あります。でも預け先は預貯金のみ。なんてもったいないんでしょう。
預金しているということは、銀行に超低金利で貸しているということです。銀行はその超低金利で借りたお金で、より金利のいい国債を買います。国債を保有することで得られる金利収入のうち、ほんのわずかを「預金者に分けてあげている」のが銀行です。
(格付け水準は別として)日本国という相手は、お金を貸す日本の組織体として最も信用力のあるうちの1つです。素人でも選んでよい投資先ということです。銀行にそのようなサヤ抜きビジネスをさせるのではなく、銀行に預けるくらいなら個人で直接国債を買う方がよっぽどマシです。
どこに投資する?
ということで、今すぐに預貯金から引き上げて他の資産に移すべきなのです。
ではどこから始めたらよいのか。
「いきなり株式はリスクが高いので、まずは債券から」というアドバイスは私はしません。いくら債券で経験を積んでも、株式投資にはあまり役に立たないと考えるからです。考慮すべきリスクの種類が異なるからです。
投資信託
確定拠出年金、個人年金、NISAなど、優遇措置があり制度として利用できるものは大いに利用すべきです。
そのうえで、具体的な投資先としてはまずは「投資信託」が無難かと思います。購入量、タイミングなど「買い方」は今回は割愛します。
トヨタAA型種類株式
株式の個別銘柄への投資をすすめるわけではありませんが、今注目を浴びているものとして先日の株主総会で承認されたトヨタ自動車の「AA型種類株式」も一考に値すると思います。
とてもおおざっぱに言いますと、「5年間売ることはできませんが、元本が保証され配当(初年度0.5%)も得られる株式」であり、株価が上昇していれば5年後以降に売却して上昇益も得られるわけです。
原則元本割れしない(という選択肢がある)点で債券のようなものである一方、2年目以降の配当は段階的に1.0%、1.5%、2.0%と上昇し、5年目以降は2.5%となり、株式なので大きな値上がり益も見込めるわけです。
発行価格が時価より2-3割高くなりますが、この程度であれば十分に魅力的かとは思います。トヨタが将来傾くリスクはもちろん考慮しなければなりませんが。
野村證券で買うことができ、100株単位なので最低でも100万円くらいの資金が必要です。申込者多数の場合、抽選となり必ずしも買えるわけではないようですが。しかも無作為の抽選ではないようですので。
さきほどの会社員は「早速申し込む」とのことでした。ポンっとだせるって、いいですね(笑)。(執筆者:日比野 岳)