「学校では教えてくれない!」と言われると、テレビでも雑誌でも「おっ」と思いますよね。
どうやら世の中は学校で教えてくれない、大切なことであふれているようです。
でもそれじゃあ、学校は大切なことを教えてくれていないのでしょうか?
あの義務だった9年間って無駄だったの…?
いやいや、私はそんなことないと思いますよ。
読者のみなさんは使っていますか? 小学校で教えてもらった、家計を考えるときに絶対必要な3つの考え方。
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目次
わり算
はい。まずはわり算です。
何でわるかって? まずは12でしょう。
あとは30。2つ合わせて360ということもありますよね。4や52も時々使います。こんなふうに使います。
自動車の費用
・ ガソリン代や駐車場代、保険や税などの維持費を年間40万円とします。
・ 1年間の自動車の値段は、(200万円 ÷ 10年間) + 40万円 = 60万円。
・ 1か月間の自動車の値段は、60万円 ÷ 12か月 = 5万円。
・ 1日の自動車の値段は、60万円 ÷ 360日 ≒ 1,667円。
光熱費
・ 1日の料金は、1万円 ÷ 30日 ≒ 333円。
計算をすると、他のものと比較できるようになります。
自動車ならレンタカーやタクシー。レンタカーが1回1万円以内なら、毎週1回ならレンタカーを利用するほうがお得だということが分かりますね。
タクシー利用は、短距離であれば毎日2回以内ならお得かもしれません。一方で、1日分のエアコン代は喫茶店でアイスを食べるより割安なようです。
また光熱費は夏冬と春秋では全然違いますから、年間通算でみるともっと下がりそうですね。
かけ算
続いてかけ算です。こちらも使う数字は同じ。
30と12、そして360、時々4や52です。
わり算が家電などの大きい買い物や固定費に使うのに対して、食費や日用品費など、日々の細々とした相性が良いのが、こちらのかけ算です。
こんなふうに使います。
外食代
・ 1年間の値段は、5,000円 × 52週 = 26万円。
缶ジュース・缶コーヒー
・ 1日1缶を、毎日購入するとします。
・ 1か月の値段は、130円 × 30日 = 3,900円。
・ 1年間の値段は、130円 × 360日 =4万6,800円。
共働き世帯には多いのではないでしょうか(私の偏見でしょうか)、毎週外食する家族。
1回1回はリーズナブルなお店を選んだとしても、1年間だと考えると10万円は軽く超えてしまいます。
また意外なところでお金を費やしているのが、缶ジュースやペットボトルなどの「小さな買い物」です。
「コンビニは貯金の大敵」なんていう声もよく聞きます。
外働きの方の中には、1日1缶といわず、3缶4缶購入する人もおられるのではないでしょうか。
でもそれ、実は家計簿上では家電や旅行クラスの存在感を放っているんですよ!
だけれども、実際にそう感じている人は少ない。それに気づける魔法が、かけ算なのです。
がい算
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スーパーや家電量販店で見かける、「298円」や「9万9,800円」。さもしいと思います。
少しでも安く見せたいのでしょうね。いや、実際少しは安いのですが。でもこれ、「300円」と「10万円」でしょ。
これががい数、つまりおおよその数字です。
「298円」、「9万9,800円」の困りどころは、そこから計算しにくいところなんですね。
だからがい数を使って計算、すなわちがい算をしましょう。
毎週298円の食品を購入
9万9,800円の家電を、5年間使用。
先ほどから読みながら、「1年は360日ではなく365日では?」と感じておられた方もいるのではないでしょうか。
いや、ほんとうは1年が350日や50週でも良いくらいなんですよ。大切なのはおおよその大きさをつかむことですから。
・ 1か月あたりに直せば、月収と比較できます。
・ 1年あたりに直せば、年収や家具家電などの大きな買い物と比較できます。
こうやって比較して、ほんとうに自分たちにとって価値のあるものを選んで購入するのが、幸せな消費生活の心得だと思うのです。(執筆者:徳田 仁美)