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子育て世代には分が悪いiDeCo(個人型確定拠出年金)
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2017年1月にスタートしたiDeCo(個人型確定拠出年金)。この最大のメリットは、何と言っても掛け金が所得控除されること。
掛け金が12万円だとすると、所得税率5%なら6,000円、10%なら1万2,000円が節税できることになります。
ただ、このiDeCoは子育て世代には分が悪いんですよね…。それは、
・60歳になるまで現金化できないため、教育費や住宅購入(ローン返済)資金として計画できない。
・概して壮年世代に比べて収入が少ない子育て世代は所得税率が低いため、所得控除の恩恵が小さい。
というのが大きな理由です。
影の薄くなったNISAはいかがでしょうか。
それに対して、スタートが2014年と先発だったために影が薄くなったNISAには、上の2点のようなデメリットはありません。
子育て世代が利用しやすいのはiDeCoではなくNISAなのではないでしょうか。今回は、NISAのメリット・注意点と、使い倒す方法について考えてみたいと思います!
NISAのメリット
投資で得た利益にかかる約20%の所得税などが非課税になるというのが、NISA(少額投資非課税制度)のメリットです。非課税投資の上限は毎年120万円(ジュニアNISAなら80万円)。
特記すべきなのは、この120万円はあくまでも投資の元手だということ。そこから生まれた利益が10万円であろうと100万円であろうと、テンバガーの1,000万円であろうと非課税なのです!
そしてこの非課税措置は、同一年内に売却しなければ翌年まで持ち越され、それが5年間続きます。ですから最大で投資額600万円まで、非課税で運用できます。
NISAの注意点
投資の利益に非課税というのは、使い方次第ではかなりの破壊力を持っているのですが、そのメリットゆえの使いにくさがあるのもNISAの特徴です。
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損益通算ができない
損益通算というのは、株式投資による損失と利益を1年ごとにプラスマイナスした、そのプラス分にのみ課税するという考え方です。当然ながら、そもそも非課税のNISAではこの制度は利用できません。
困るのは、NISAでの取引で発生した損失を、NISA以外の取引で発生した利益と通算できないことです。うん。使い勝手悪いですね。
損失の繰り越しができない
損益通算が同一年内のプラスマイナスである一方で、損失を翌年に繰り越すことを「損失の繰り越し」と呼びます。やはり、NISAで出た損失は翌年に繰り越せません。
株主優待にはメリットがない
もう1つ。株主優待にはそもそも課税されません。ですから、株主優待を目的とした取引なら、NISAを利用するメリットはないのです。
NISAを使い倒すには?
決して無視できないメリットを持ちながらも、使い勝手が良いとは決して言えないNISA。使いこなす最大の難しさは、何と言っても毎年の非課税投資枠の上限でしょう。
なんたって、一口座につき年間120万円なのです。そんなの、いつも通り株式投資してしまったら何万円も非課税枠が余ってしまうじゃあないですか。勿体なくて、なんだかモヤモヤしてしまいますよね。
でもそんな事態は、実はこんな方法で回避できるのです!
1. 1円から始められる投資信託を利用する
はい。1円から始められるので最後の1円まで非課税枠を使いきれます。投資信託という金融商品は、売買益よりも配当金を狙うのに向いています。
ですから、ロールオーバーを利用して非課税枠を5年間分にまで広げて投資したいところですね。
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2. 小型株を狙う
5年間で最大600万円の非課税投資ができるNISAですが、
と言いたくなるのが子育て世代です。元手が600万円もあれば配当金だけでもそれなりの利益が出るのは頷けるんですけどね。いかんせん先立つものがない。
そんな人におすすめなのが、この手法。
株式投資なら、投資信託よりも大きな売買益が狙えます
。
その分リスクはありますが、小型株をなら100万円程度の資金でも多数の銘柄に分散することができますからね。
3. 単元未満株を購入する
小型株なら、NISAの非課税枠は余っても数万円程度になるでしょう。「その数万円も勿体ない!」という人におすすめなのが単元未満株投資です。
一般的には株式の売買は100株単位で、だからこそ小型株でも少なくとも数万円程度が必要なのですが、これを1株単位で売買できるのが単元未満株なのです!
ただし、単元未満株を扱っている証券会社は限られています。
主なところでは以上の証券会社で取り扱いがあります。NISA口座を未開設の人はもちろん、すでに開設していても条件付きで中途変更ができますので、そんなポイントにも注意して証券会社を選んではいかがでしょうか?(執筆者:徳田 仁美)