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2018年大注目のIPO
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フリマアプリを運営するメルカリの上場決定が大きな話題となりました。
認知度も高く、2018年の中でも注目のIPO(新規公開)です。
申込をする方も多いのではないでしょうか。
もしIPOで外れた場合でも、投資対象として魅力があるのか検証してみました。
上場スケジュール
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上場日:6月19日
仮条件決定日:6月1日
ブックビルディング期間:6月4日~8日
公開価格決定日:6月11日
申込期間:6月12日~15日
払込期日:6月18日
株式詳細
上場市場:東証マザーズ
業種別分類:情報・通信業
証券コード:4385
1単元の株式数:100株
決算月:6月
主幹事証券会社:大和証券
投資対象として魅力は?
超大型IPOとはいえ、当選しないことは当然あります。
当選しなかったとしてもメルカリ株は魅力があるのでしょうか?
「事業内容」、「業績」、「調達資金の使い道」から検証してみます。
事業内容
フリマアプリ「メルカリ」を運営しているのは皆さんご存じの通りです。
スマホを利用して個人間で手軽にモノの売買をできる場を作り上げた先駆け企業です。
2017年の中古品市場規模(自動車・バイク以外)の総額が約2.1兆円、そのうちメルカリを含めたフリマアプリ市場は約4,835億円とのことで、今後拡大する余地が十分にあります。
シェアリングエコノミーが広がる現在、この中古品市場自体がさらに拡大する可能性が十分にあります。
日本以外にアメリカ・イギリスでもすでにサービスを展開しています。
同じビジネスモデルを、今後他の国でも拡大できるという点で、成長余地は高そうです。
フリマ以外にも自転車のシェアサービス「メルチャリ」をスタートしたほか、決済サービスも開始予定です。
業績
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メルカリの直近の連結業績は下記の通りです。
201年6月期 売上:12,256 経常損失:97 最終損失:348
2017年6月期 売上:22,071 経常損失:2,779 最終損失:4,207
2018年6月期第三四半期 売上:26,147 経常損失:1,951 最終損失:3,434
※単位は百万円
2017年の売上は前期比80%増、今期は第三四半期時点ですでに前期の売上を超えています。
急成長目覚ましいですが、利益ベースでは赤字の状況です。
これは黒字化よりも事業拡大のために広告宣伝費に多額の資金を投入しているためで、日本国内だけを見れば黒字化を果たしています。
これまでの宣伝で国内ではフリマアプリとしてメルカリの認知度や利用者は飛躍的に向上し、採算が取れる状態までになりました。
海外では日本のような段階にはまだなく、今後も引き続き広告宣伝費が必要であると考えられます。
調達資金の使い道
今回のIPOの株式の内、企業が新たに株式を発行して資金を手にする「公募」の株数は1,815万9,500株です。
メルカリが有価証券届出書を提出した時の想定仮条件は2,200円から2,700円としており、その平均値2450円で計算した場合、公募による資金調達は約444億円となります。
メルカリはこの平均値での概算で、約113億円を広告宣伝費に、約297憶円を借入金返済に充てる予定としています。
2016年の広告宣伝費が141億円、2017年は128億円ですので、調達資金での広告宣伝費113億円は1年分程度といったところです。
2019年6月期の1年間を終えてから
・ この1年でどれだけ売り上げを伸ばせるのか
このバランスによってはまだ赤字を出すという可能性もあります。
投資対象としての魅力は大きい
事業として拡大する可能性が高い分野であることや、現時点での売り上げの伸びを考えると、今後企業として大きくなる可能性を十分に持っていると思います。
ただ、どのタイミングで黒字転換にするのか、広告宣伝費とのバランスをどうするのかという方針はまだ分かりません。
投資する側からすれば一刻も早い黒字化を期待しますが、方針次第では成長が遅いと判断され株価に影響を与える可能性もありそうです。
タイミングは?
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新規公開後は株価が乱高下しやすく、上場後に慌てて買う必要もないように思います。
上場直後の安値を見極めるのは難しいと割り切り、株価の上下が落ち着き、
・ 2019年6月期の予想
を確認してからでも遅くはないのではないでしょうか。(執筆者:高橋 珠実)