前回、自動車に関する4種類の税金のうち自動車税と軽自動車税について説明しました。
今回は自動車の購入時にかかる「自動車取得税」、購入時と車検時にかかる「自動車重量税」について説明したいと思います。
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目次
1. 自動車取得税
(1) 税額計算
自動車取得税は文字通り自動車の取得にかかる税金です。計算式は次の通り、少し複雑なものになっています。
課税標準基準額*1+付加物*2の価額=取得価額(1,000円未満切捨)
取得価額×税率*3=税額
ロ. 中古車
課税標準基準額*1×残価率*4=取得価額(1,000円未満切捨)
取得価額×税率*3=税額
*1 課税標準基準額…車種やグレード、仕様により定められている金額
*2 付加物…新車購入時にオプションとして追加したタイヤ、ホイールなど
*3 税率…自家用自動車3%、軽自動車及び営業用自動車2%
*4 残価率…経過年数に応じて定められている率
なお取得価額が50万円以下の場合は課税されません。
(2) エコカー減税
環境性能に優れた自動車については免税・軽減措置があります。新車の電気自動車や燃料電池車は免税となり、ガソリン車やハイブリッド車も排ガス性能や燃費性能に応じて20%から80%軽減されます。
自動車取得税のエコカー減税(乗用車新車登録時)
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中古車の場合も性能に応じて
取得価額から5万円から45万円の
控除を受けることができます。東京都のように都道府県独自の減免措置がある場合もあります。
(3) 今後の動き
自動車取得税は消費税が8%増税された時に引き下げられました。平成29年4月に消費税が10%に増税された場合は廃止されることが予定されています。
また、それに代わって環境性能に応じて自動車税や軽自動車税の一部として課税される「環境性能割」という新たな税金が誕生することになる見込みです。
2. 自動車重量税
(1) 税額
自動車重量税は新車購入時及び車検時に支払う税金で、車両の重量に応じて課税されます。
なお次の車検までに廃車した場合、その残存期間に応じて税金の還付を受けることができます。自動車取得税と同じように、環境性能に応じて減額や免除の措置が用意されています。
乗用車新車登録時の重量税(抜粋) 単位:円
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乗用車車検時の自動車重量税(抜粋) 単位:円
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新車登録から13年以上経過している場合、自動車税や軽自動車などと同様税額が高くなってしまいます。電気自動車や燃料電池車などは免税となります。
(2) 今後の動き
自動車重量税は、13年経過した自動車の車検時における税額が平成28年度より増税となっています。また、平成29年度にはさらなる税額の改正があることが予測されます。
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3. まとめ
前編、後編と2回にわけて自動車に関する税金の説明を行ってきました。
新車登録から13年経過した自動車は全般的に増税となっています。自動車の買換えの目安となりそうです。
消費税率が10%に変更されるかどうかにもよりますが、自動車関連の税金は今後も改正が続きそうです。
自動車の購入を考えている方は、しっかりと買い時を見極めたいところですね。(執筆者:高垣 英紀)