前回の「リスク管理編」に引き続き、今回は「実生活編その1」です。
目次
食
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生活用品
ネットで購入でき、送料も無料になるのであれば都市部との差はほとんど気にしないで済みます。
生鮮品
ネットスーパーの配達区域が限られるので現地調達が基本となります。
離島で買う品は高めです。また、船が来ないと店に食品が並ばないこともあります。
海産物
大都市向けの出荷が中心の場合は地元に出回る量は限られます。
離島であってもスーパーに並ぶ海産物は一部のみ地のもので、半分以上は他の都道府県産だったり海外だったり、という場合もあります。
ご近所さんからのいただきもの
一方でその地でとれた新鮮なものを知り合いから分けてもらう機会も増えます。
また、ちょっと野に入れば季節の味覚を自分で調達もできます(タラの芽、つくし、野イチゴなど)。
住
家賃は、都市部より安くなることが多いですが、賃貸住宅の少ない地域では都市部とあまり変わらない場所もあります。
何より物件が少なく、不動産屋がない場合もあるので探すのには苦労すると思います。
そのような場所では、地元の方と知り合いになって紹介してもらう、という形が一般的のようです。
また、空き家の活用に各自治体も力を入れてきているので補助金を活用して再生することもできます。
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地方特有の要因
物価全般について、資本主義の原理は都市部ほど働かず、基本的に価格競争は起こりにくいです。だから高いものは高いまま。
地方でものをいうのは「コネ」、「人のネットワーク」です。経済活動に限らず、政治も人間関係もそうです。
既存産業分野での新規参入は、既得権益を守るための様々な「圧力」がかかることもあるので難しいのでしょう。地元住民にも十分な恩恵があることが理解されれば、共存できるのかもしれません。
ライフライン
日本の都市部と比較するとデメリットに思えてしまうこともたくさんありますが、新興国など含めた世界と比較すると、地方の生活水準で十分(=先進国水準)という考えもあります。
電気
離島では、電力自由化の恩恵を受けられる地域はあまりないようです。
ただ、以前に住んでいた場所よりも「夏涼しく、冬暖かい」のであればエアコンの電気代は安くなるでしょう。
ガス
事業者を選べないばかりでなくプロパンガスの地域は都市ガスに比べ割高です。私の家の場合ガス料金は1.5倍になりました。
インターネット
固定回線は、離島によっては高速回線が海底ケーブルでつながっていない地域もあります。
水道
湧水などが豊富な地域はおいしい水が得られますが、天水の利用が限られて水道設備が整っていない場合は地方でも水はまずいです。
その点、東京都(本土内)の水道設備は素晴らしいと思います。
ガソリン
離島は高いです。本土で110円くらいの時も、離島では180円くらいの場合もあります。
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ATM・現金
郵便局が全国にあるのでありがたいです。
電子マネーは使える店が限られ、特にカード型の場合はチャージにも困るかもしれません。
リーダー・ライターなどの専用端末をもっていれば別ですが、電車もない地域ではsuicaなどのオートチャージもできません。
ビットコインなどの仮想通貨に期待です。
医療
充実していない場合が多いです。お世話にならないよう、より一層予防に力を入れる必要があります。
一方で将来的にはAI(人工知能)などの活用により、遠隔地でも都市部と同じような医療を部分的には受けられるようになる可能性は十分あります。例えば患者のスキャン画像をAIに解析させる取り組みなど
娯楽
娯楽施設は限られます。ファミレス・コンビニさえない場合もあります。ネオンサインが恋しい人には地方は耐えられないでしょう。(ただし、スナックの類はどこにでもあるようです。)
一方で、自然環境の豊かさを娯楽と考えることができる人には魅力的な環境です。ハイキング、ダイビング、釣り、キャンプなどを日常的に行うことができます。
人間関係
「近所はみんな顔見知り」にはいいことも悪いこともあります。
仕事帰りでも、休日でも、だいたい誰か知り合いに会います。仕事仲間に会うと、休日なのに仕事の話が始まってしまったり…(特に社宅)。
噂がすぐ広まってしまうことはやはり地方特有でしょう。
一方で、良好な人間関係が築ければ仲間意識が強まって、困ったときは誰かが助けてくれたり、お互いさまの意識が生まれてきます。
一人暮らしの高齢者の安否は、配達の人たちが確認を担っている側面もあります。人によりますが、都市部よりも魅力的な側面かもしれません。
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程よい、ゆるいつながり
実際に都市部でもシェアハウスが人気だったり、マンションのような集合住宅でも共同の調理・食事スペースが住民同士の交流の場になっているような建物もあります。
現代は「程よい、ゆるいつながり」に一定の人気があるようです。(執筆者:日比野 岳)