
疲れやすくなった、外に出るのがおっくうになったと感じることがあります。年のせいと片づけてしまいがちですが、国はこの状態をフレイルと呼び、後期高齢者の健康診査で見つける手立てを用意しています。使うのは15項目の質問票です。何を聞かれるのかを知って、次の健診に備えてみませんか。
後期高齢者になると目立って進む状態
厚生労働省の「高齢者の特性を踏まえた保健事業ガイドライン第3版」(令和6年3月)は、フレイルを加齢に伴う虚弱な状態と説明したうえで、後期高齢者は前期高齢者と比べてフレイルが顕著に進行すると述べています。複数の慢性疾患を抱え、フレイルなどを要因とする老年症候群の症状が混ざるため、まとめて診ていく必要が高まるとも書かれています。
だから健康支援の重点も動きます。同じガイドラインは、壮年期の肥満対策に重点を置いた生活習慣病対策から、体重や筋肉量の減少を主因とした低栄養、口腔機能、運動機能、認知機能の低下といったフレイルに着目した対策へ、徐々に転換することが必要だとしています。
健診で使う15項目の質問票
見つける道具が、後期高齢者の質問票です。特定健康診査で使われてきた「標準的な質問票」に代わるものとして、後期高齢者に対する健康診査の場で用いる問診にあたります。健康状態、心の健康状態、食習慣、口腔機能、体重変化、運動・転倒、認知機能、喫煙、社会参加、ソーシャルサポートの10の類型に整理され、質問は15項目です。

体の話だけを聞いているわけではないところが特徴です。外出の頻度、家族や友人との付き合い、体調が悪いときに相談できる人がいるかどうかまで含まれます。ガイドラインは、健診の場のほかに、通いの場やかかりつけ医の医療機関など、さまざまな場面で使われることも想定しています。
受けるのは誰か、支えるのは誰か
健康診査を行うのは後期高齢者医療広域連合です。高齢者の医療の確保に関する法律125条1項は、広域連合が高齢者の心身の特性に応じた健康教育、健康相談、健康診査、保健指導などを行うよう努めなければならないと定めています。同条3項は、これらを市町村との連携の下で、市町村が実施する国民健康保険保健事業や介護保険法の地域支援事業と一体的に実施するとしています。
対象になるのは、この制度の被保険者です。同じ法律の50条は、後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有する75歳以上の人と、65歳以上75歳未満でも、政令で定める程度の障害の状態にあると広域連合の認定を受けた人を被保険者としています。案内の届き方や健診の実施時期は市区町村によって違うので、届いた通知を確かめてください。
通知が届いたら、15の質問を思い出す
フレイルは、年のせいという言葉でまとめてしまうと、何をすればよいのかが見えなくなります。国は、後期高齢者の健診に15項目の質問票を置いて、体の衰えだけでなく食事や外出、人とのつながりまで含めて把握しようとしています。健診の通知が届いたら、そのまま置かずに日程を決めてみませんか。


