
秋の連休に家族で出かけたいけれど、留守の間の犬や猫の世話が気がかり。そんなときに浮かぶのがペットシッターですが、知らない人を家に入れることに不安を覚える方もいるでしょう。実はペットシッターは、法律で登録が求められる仕事です。登録を受けているかどうかは、頼む側でも訪問時の名札や広告で確かめられます。
自宅で世話をする仕事にも登録の決まりがある
環境省の案内では、動物の販売や保管、訓練などを業として営利目的で行う場合は、営業を始めるに当たって登録が必要です。ペットシッターはペットホテルと並んで「保管」の業種の例に挙げられ、動物や飼養施設を持たない場合も規制の対象になると明記されています。
根拠は動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)で、こうした仕事を第一種動物取扱業と呼び、事業所の所在地の都道府県知事(政令指定都市では市長)の登録を受けるよう定めています。登録は事業所と業種ごとに受け、5年ごとに更新しなければ効力を失います。登録せずに営業した場合は、100万円以下の罰金に処せられます。
広告と訪問時の名札に出る登録番号
確かめる場面は、申し込む前と訪問を受けるときの順に考えると分かりやすくなります。まず申し込む前は、ホームページやチラシが手がかりです。環境省令の基準は広告に登録番号や動物取扱責任者の氏名などを載せるよう定めており、埼玉県の案内は、この広告に新聞やチラシ、インターネットを含むと説明しています。
次に訪問を受けるときです。動物愛護管理法は事業所ごとに氏名や登録番号などを書いた標識を掲げるよう定め、同法の施行規則は、事業所以外の場所で営業するときは、登録番号などを書いた識別章(名札)を、顧客と接する職員が胸など見やすい位置に着けるとしています。名古屋市の案内は、出張先で動物を扱うペットシッターをこの例に挙げています。

責任者の要件と、頼む前に決めておくこと
見落としやすいのが、事業所ごとに置かれる動物取扱責任者です。動物愛護管理法は、十分な技術的能力と専門的な知識経験を持つ人から選ぶよう定め、都道府県知事が行う研修を受けさせることも義務づけています。施行規則の要件には、獣医師か愛玩動物看護師の免許を持つことがあります。対象となる業種での半年以上の常勤の実務経験、または実務経験と同等と認められる1年以上の飼養従事経験に加え、対象業種の知識と技術について1年以上教育する所定の学校を卒業するか、団体が行う客観的な試験で知識と技術の証明を得ていることも要件に挙がっています。なお、単に自分のペットを飼育した経験は、この飼養従事経験には含まれません。
登録を確かめたら、頼む内容も詰めておきます。ごはんや散歩、薬といった世話の中身、急に体調が変わったときの連絡先とかかりつけの動物病院、料金と取り消すときの扱いを書面で確かめ、鍵の受け渡しと返し方も決めておくと、当日の行き違いを防げます。
留守を任せる前に確かめたいこと
ペットシッターは、登録を受けて営む仕事です。頼む前に、ホームページや訪問時の識別章で登録番号と業種、有効期間の末日を見ておきましょう。番号などの表示だけで現在の登録の有効性を断定せず、気になる点があれば、事業所のある都道府県や市の動物愛護の担当部署に、登録簿の閲覧のしかたを尋ねてみてください。登録の確認と世話の取り決めをそろえておけば、落ち着いて家を空けられます。


