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相続放棄した人も人数に数える。保険金の非課税枠、500万円×法定相続人の数

税金 相続・贈与
相続放棄した人も人数に数える。保険金の非課税枠、500万円×法定相続人の数
相続放棄した人も人数に数える。保険金の非課税枠、500万円×法定相続人の数

お盆に実家へ帰ると、相続の話がふと出ることがあります。生命保険の死亡保険金は受取人が決まっているから相続税とは関係ない、と思われがちですが、そうではありません。保険金にも相続税はかかり、代わりに非課税の枠が設けられています。その枠の数え方と、使える人の線引きを解説します。

保険金と死亡退職金にだけ設けられた非課税枠

亡くなった人が保険料の全部または一部を負担していた死亡保険金と、死亡後3年以内に支給が確定した死亡退職金は、遺産分割で分ける財産とは別に、相続税の課税対象になります(相続税法3条)。受取人が決まっているお金だから税金とは無縁、というわけにはいきません。

ただし、この2つには相続税のかからない部分が設けられています。金額は「500万円×法定相続人の数」で、保険金と死亡退職金はそれぞれ別に枠を持ちます。

「法定相続人の数」は放棄がなかったものとして数える

枠の大きさを決めるのは人数です。つまずきやすいのが、相続を放棄した人の扱いでしょう。放棄すると相続人ではなくなるのだから枠も減るはず、と考えたくなりますが、相続税法15条2項は「その放棄がなかったものとした場合における相続人の数」と定めています。放棄する人が出ても、枠の総額は縮みません。

たとえば法定相続人が配偶者と子2人の合計3人で、そのうち1人が相続を放棄したとします。それでも非課税限度額は500万円×3人=1,500万円のままです。

もう1つ、養子がいるときは数に含められる人数に上限があります。実の子がいるときは1人まで、実の子がいないときは2人までです。この人数の範囲内でも、養子を数に含めることで相続税の負担を不当に減少させると認められるときは、その原因となる養子は含められません。なお特別養子縁組による養子や、配偶者の実の子で養子になった人などは、実の子として扱われるためこの制限を受けません。

受け取る人で変わる、非課税の適用と2割加算

人数の数え方と、枠を実際に使えるかどうかは別の話です。非課税の適用があるのは相続人が受け取った分に限られ、相続を放棄した人や相続権を失った人は、ここでいう「相続人」に含まれません(相続税法3条・12条)。放棄した人も人数には数えますが、自分が受け取った保険金には枠を当てられません。この二段構えが間違えやすいところです。なお、放棄しても受取人に指定されていれば、保険金そのものは受け取れます。

相続放棄した人も人数に数える。保険金の非課税枠、500万円×法定相続人の数

あわせて気をつけたいのが2割加算です。財産を取得した人が被相続人の一親等の血族(代襲相続人となった孫を含む)と配偶者のいずれでもない場合、その人の相続税額に2割が加算されます(相続税法18条)。孫を養子にしているときは、代襲相続人になっている場合を除いて加算の対象です。

契約の受取人が誰になっているかを先に確かめる

枠の大きさは、相続を放棄する人が出ても変わりません。変わるのは、その枠を誰が使えるかです。放棄した人や相続人以外の受取人が受け取った分には、非課税の適用がありません。保険証券や勤務先の規程で受取人を確かめておき、養子がいる場合や金額が大きい場合は、税理士などの専門家に早めに相談しておくと安心です。

《編集部》
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