
年末調整は勤務先がやってくれるものだと思っていたら、実は自分は対象ではなかったという人が毎年います。2025年分の精算が済んでいないなら、まだ手はあります。ここでは、勤務先で年末調整を受けられなかった場合と、年末調整は受けたけれど控除の申告が漏れた場合の2つに分けて、今からできることを見ていきましょう。
年末調整の対象にならない人がいる
国税庁は、年末調整の対象になる人を、会社などに1年を通じて勤務している人や、年の中途で就職して年末まで勤務している人としています。あわせて、給与所得者の扶養控除等(異動)申告書を年末調整を行う日までに提出している一定の人、という条件も付いています。この申告書を出していなければ、勤務先は年末調整を行いません。
対象から外れる人も示されています。1年間に支払うべきことが確定した給与の総額が2,000万円を超える人は、12月に行う年末調整から除かれます。年の中途で退職した人も、非居住者となった人、死亡によって退職した人、著しい心身の障害のために退職した人(退職後に再就職して給与を受け取る見込みのある人を除く)、12月に支給されるべき給与等の支払を受けた後に退職した人、本年中に支払いを受ける給与の総額が123万円以下で、退職後その年に他の勤務先から給与の支払いを受ける見込みがないパートタイマーなどを除いて、年末調整の対象になりません。

控除の申告が漏れたときも、自分で取り戻せる
年末調整は受けたものの、生命保険料の証明書を出しそびれた、扶養親族が増えていたのに伝えていなかった、という取りこぼしもあります。年末調整の直後であれば勤務先が計算をやり直すこともありますが、2025年分の控除の漏れを今から精算するなら、自分で確定申告をします。国税庁も、勤務先が年末調整のやり直しをしない場合について、本人が確定申告を行うことによって所得税および復興特別所得税の還付を受けることができるとしています。会社が動かなければ何もできない、というわけではありません。
還付申告は翌年1月1日から5年間
ここでいちばん誤解されやすいのが期限です。納め過ぎた税金を返してもらう還付申告について、国税庁は、還付申告書は確定申告期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間提出することができるとしています。毎年2月から3月の確定申告の時期を逃したら終わり、ではありません。
2025年分であれば、2026年1月1日から2030年12月31日までが期間です。2026年8月時点では、期間の中にあります。年の途中で退職して年末調整を受けず、源泉徴収された税額が納め過ぎになっているときも、還付申告ができる例として挙げられています。
源泉徴収票を探すところから始める
必要になるのは、勤務先から受け取った2025年分の給与所得の源泉徴収票と、控除を受けるための証明書です。退職した勤務先のものが見当たらなければ、まず再発行を頼んでください。証明書が手元になくても、生命保険会社などに再発行を依頼できます。確定申告の時期を待つ必要はないので、書類がそろった時点で手続きに進みましょう。


